フライメディア 2023年4月12日(水) 21時30分
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桜の見頃がピークを過ぎる頃、街では「青団」を購入する行列を見かけるようになる。「青団」とはヨモギを使った餅で、日本の草団子のようなものだ。
桜の見頃がピークを過ぎる頃、街では「青団」を購入する行列を見かけるようになる。「青団」とはよもぎを使った餅で、日本の草団子のようなものだ。その特徴はもちもちの皮で柔らかい食感。見た目よりずっしりと重く、手のひらに収まる大きさで、1つ食べると満腹感を得られる。
この「青団」は、江南地方において清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日)に食べる風習がある。清明節は旧暦3月、春分から15日目にあたる節日で、先祖の墓参りをして、墓掃除などをする。言うなれば、日本のお盆のようなものだ。
この清明節に食べるものとして、青団は店頭に行列ができるほど人気だ。青団が店頭に並ぶようになると、街全体でようやく本格的な春の訪れを感じる。今年の清明節は4月5日だった。
ところで、「青団」といえば、近年は中に包む餡が話題に上った。餡には伝統的なあずきや老若男女に愛される塩漬け卵と肉のでんぶ入り「咸蛋黄肉松」のほかに、ザリガニ肉の入った餡やドリアン餡といったその年のトレンド味もあり、バラエティー豊かな創作餡を毎年楽しみにしている市民も多い。
草団子と聞くと、餡が甘いスイーツ系を想像しがちだが、実は前述したようにおかず系ともいえる甘くない餡も少なくない。例えば、今年は老舗も含め、多くの店でおすすめとして見かけるのが「馬蘭頭(コヨナメの若芽)」餡。馬蘭頭は春の味覚として現地の食卓でよく食べられているなじみの食材で、どうも2023年の推し餡のようだ。
ところで、これまでは変わり種の餡に関心が寄せられていたが、今年は少し違う。Z世代の若者に影響力のある中国版インスタグラムと呼ばれる「RED(小紅書)」でも度々投稿があり、拡散されている話題の「青団」は、伝統的な「青団」から形を変えて進化していた。
それが、期間限定で登場した「青団紅豆牛乳杯(青団あずき牛乳カップ)」だ。見た目はパフェや白玉あんみつに近いが、驚いたのは青団がもちもち感のあるよもぎ風味タピオカに変わっていたこと。カップの中身は下からカステラ、バニラソフトクリームで、あずき餡とよもぎ風味のタピオカがトッピングされている。次世代スーパー「盒馬鮮生(フーマー)」とのコラボで、ロゴマークの旗もついている。
値段を見ると、伝統的な青団は5〜10元(約100〜200円)程度だが、次世代の青団カップは34元(約680円)とやや高めだ。ただ、SNS映えする上、期間限定とあってついつい購入意欲をかきたてられる。
これから青団シーズンにこのミニよもぎタピオカが流行するかもしれない。(提供/フライメディア)
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2023/4/11
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