上海に到着したブラジル大統領、最初の中国企業訪問先はファーウェイ

Record China    2023年4月15日(土) 6時0分

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12日夜に上海に到着したブラジルのルラ大統領は、翌13日に中国滞在中の最初の中国企業訪問として、上海市内にあるファーウェイの研究所に足を運んだ。

12日夜に上海に到着したブラジルのルラ大統領は、翌13日に上海市内にある華為技術(ファーウェイ)の研究所に足を運んだ。米国は2019年から「安全保障上の懸念がある」などとして、ファーウェイに厳しい制裁を科してきた。ただし米国側は具体的な状況を明らかにしておらず、ファーウェイ側は「米国は証拠を握っているのであれば、公表すべきだ」などと反発している。

中国企業として最初の訪問先がファーウェイ

ルラ大統領はファーウェイ以外にもいくつかの中国企業を訪問する予定だが、中国企業として最初の訪問先を、米国による対中制裁の象徴とも言える企業のファーウェイとしたことで、米国がいらだちを募らせる可能性が高いとの見方がある。

ルラ大統領のファーウェイ訪問では、大統領自身と夫人が仮想現実(VR)用のゴーグルをつけて新技術を体験しかつ楽しむ様子や、ファーウェイの梁華会長と握手する写真が発表された。

ファーウェイのブラジルビジネスは2023年にも躍進する見通し

ファーウェイがブラジルで事業を展開しはじめたのは25年前で、20年余り前からは同国で通信ネットワークの構築事業も手掛けている。ファーウェイは同社とブラジルの関係を説明する文章を発表している。同文章は自社について「ブラジル政府の信頼できるパートナーであり、公共機関のデジタル化および同国初の電子政府クラウドの構築に貢献」してきたと説明。さらに、ブラジルの通信事業者と共同で同国の20以上の都市において同国人口の3分の2の人々をつないできたと紹介した。

同文書はまた、米国によるブラジル関連の動きについて、「ファーウェイが安全かつ信頼性の高いネットワークを提供してきた実績があるにもかかわらず、5Gネットワークの構築にファーウェイを含めないよう圧力」をかけているとして、米国を批判した。

ファーウェイは2022年3月に、ブラジル国内に5G関連のスマート工場を設立した。また、2023年にもブラジルにおける5Gネットワークの建設を進め、ブラジルでの業務を大幅に進展させると見なされている。

上海華為技術研究所

ルラ大統領はBRICSの金融機関でも「米国挑発」の発言

ルラ大統領はファーウェイ訪問に先立ち、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのBRICS5カ国が2014年に設立した新開発銀行(NDB)を訪問した。ルラ大統領のNDBにおける言動も、米国が「挑発」と受け止める可能性がある。

ルラ大統領はNDBでのあいさつで「なぜすべての国が米ドルで決済せねばならないのか、なぜ人民元やその他の通貨が国際決済通貨になってはならないのか」と発言した。NDBの特徴の一つは、メンバー国がプロジェクト推進のために資金を必要とする場合、自国通貨建ての融資を受けられることだ。現状では、NDBの投資総額の2割以上が相手側の通貨建てによるという。

中国は222年まで14年連続でブラジルにとって最大の貿易相手国でありつづけた。中国はブラジルにとって重要な直接投資の資金供給源であり、ブラジルは一方では中国が輸入する大豆や鶏肉などの最大の供給国だ。また、ルラ大統領の訪中日程中にブラジルの航空機メーカーのエンブラエルと中国の航空会社の間で20機程度の民間用航空機の売買契約が結ばれるとの情報もある。エンブラエルは2016年にハルビン工場を閉鎖して以来、中国への旅客機販売が困難な状態が続いており、契約が成立すれば同社にとっては極めて大きな意義を持つとされる。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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