韓国とベトナムの輸出が減少する中、中国はなぜ意外な好転を見せたのか―中国メディア

Record China    2023年4月19日(水) 7時0分

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15日、中国の経済誌「財経」は、中国の3月の輸出が予想を上回る好調ぶりだったとする記事を掲載した。資料写真。

2023年4月15日、中国の経済誌「財経」は、中国の3月の輸出が予想を上回る好調ぶりだったとする記事を掲載した。

記事によると、中国税関総署が13日に発表したデータで、中国の今年1〜3月におけるモノの貿易総額は前年同期比4.8%の9兆8900億元(約190兆円)で、うち輸出が同8.4%増の5兆6500億元(約110兆円)、輸入が同0.2%増の4兆2400億元(約83兆円)になったことが分かった。

そして、中国の輸出が昨年7月から対前年同期比で減少し続けていること、韓国とベトナムの輸出が3月に対前年同期比で2桁パーセントのマイナス成長となったことから、3月の中国の輸出も振るわないとの予測が出る中、同23.4%増の2兆1500億元(約42兆円)と予測を大きく上回る結果が出たとした。

その上で、今年1〜3月期における中国の国・地域別輸出額では、東南アジア諸国連合(ASEAN)やラテンアメリカ、アフリカがいずれも同10%台の高成長を実現したほか、韓国やインド、メキシコなども良好だったとする一方で、欧米などの先進国向けはマイナスに転じており、先進国の需要冷え込みが浮き彫りになったと伝えた。また、品目別では電気自動車(EV)、リチウムイオン電池、太陽光電池の合計輸出額が同66.9%増の2646億9000万元(約5兆1800億円)と大きく伸び、新たな輸出の「三本柱」になりつつあると伝えた。

記事は、中国の証券会社・東呉証券が研究報告の中で「世界経済衰退リスクが高まり、欧米の需要縮小、産業チェーンの外部移転、貿易品価格の低下が続く中で、中国の輸出の下降トレンドを変えることは難しいが、輸出構造の改善、米国以外の市場の開拓、政府が先手の貿易政策を打ったことにより、下降トレンドの中でも好材料が作られた」と1〜3月期の輸出が好調だった背景を説明したことを紹介した。

一方で、業界からは「外的環境は依然として厳しく、世界貿易はなおもさまざまな要因による悪影響を受けている。特に外需の不振、地政学などの要因が中国の貿易を大きな試練に立たせており、年間を通じて貿易の安定と質の向上を図る目標実現、輸出による経済発展の下支え維持のためには、なおも苦しい努力をする必要がある」との見方が出ていることを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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