世界はインフレに苦しむも、中国はデフレを心配?―独メディア

Record China    2023年4月20日(木) 5時0分

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18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「世界がインフレにあえぐ中、中国はデフレを懸念しているのか」とする記事を掲載した。写真は上海。

2023年4月18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「世界がインフレにあえぐ中、中国はデフレを懸念しているのか」とする記事を掲載した。

記事は、中国の国家統計局が18日に発表した今年1〜3月期の同国国内総生産(GDP)が前年同期比4.5%増と、前の四半期や昨年1年間の成長率を上回ったと紹介。同じ日にシティバンクが発表した報告でも、新型コロナの積極的な経済回復により同国の今年の予想経済成長率が5.7%から6.1%に引き上げられたと伝えた。

そして、中国政府が好調の要因について、生産需要が穏やかに回復し、雇用と物価も全体的に安定しており、国民所得が増え続けていると説明し、物価については消費者物価指数(CPI)が前年同期比1.3%増となったことに触れて「市場の商品、サービスの供給が全体的に充足しており、緩やかな物価上昇レベルを保っている」と評したことを紹介している。

その上で、先ごろ一部の経済学者やアナリストからはデフレを中国経済が直面する課題に挙げるケースが多くなっていることに言及。この見方について国家統計局の報道官が「中国経済にデフレは起きていない。CPIの上昇率が前年より低いのは、季節的な要因、一部食品・エネルギー価格の低迷、自動車価格の下落、地政学、新型コロナといった要因を含む『段階的要因』によるものであり、次の段階に入れば物価は安定的に回復し、価格も徐々に上昇する。いわゆるデフレの状態は起こっていない」とコメントしたことを伝えた。

また、上海華東理工大学商学院の副教授でマクロ経済学者の瀋凌(シェン・リン)氏も「中国の今の現象はデフレではなく、インフレ率が低すぎるということ。CPIが相対的に低いというだけのことだ。デフレの定義は物価の全体レベルが下がり続けることだが、中国の物価はマイナス成長していない」との見方を示したとしている。

記事は一方で、国家統計局の報道官も国民の消費意欲を高めることが必要との認識を示しており「次の段階ではさまざまな策を講じて国民所得を増やすとともに質の高い供給を積極的に増やし、消費の拡大と供給側の構造改革を効果的に結びつけて、消費の潜在力を解き放つことだ」と語ったことを紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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