劇場版「スラムダンク」は日本アニメの“誠意”が込められた大傑作―中国で絶賛記事

Record China    2023年4月23日(日) 20時0分

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中国では劇場版アニメ「THE FIRST SLAM DUNK(ザ・ファースト・スラムダンク)」が大ヒット中だ。作品の質については、日本の制作者の誠意が込められた大傑作だとする論評が発表された。

中国では21日、網易など主要情報サイトが中国大陸部でこのほど公開された劇場版アニメTHE FIRST SLAM DUNK(ザ・ファースト・スラムダンク)」(以下、「劇場版スラムダンク」)の特徴を紹介する「中国映画史の記録を打破、七大プラットフォームの評価は9、日本映画が中国を狂乱の渦に」(以下、「記録打破」記事)と題する記事を掲載した。記事は、同作品を、誠意を込めて制作された大傑作と絶賛した。

「劇場版スラムダンク」は中国大陸で、公開2日後には1億6900億元(約32億9000万円)の興行収入を上げた。同時期における中国大陸での映画の興行収入全体の9割に近い金額という。また、同作品は公開初日の興行収入と観客累計動員数で過去最高を記録した。

また、中国で映画情報についての権威ある七大プラットフォームのすべてが、同作品に10点満点で9点を上回る点数を与えた。中には9.8を与えたサイトもある。

中国ではテレビアニメ版「スラムダンク」の放送が約27年前の1995年夏に始まった。「記録打破」記事は、「劇場版スラムダンク」の作画はテレビ版と大きく異なると指摘。さらに、テレビ版では登場人物が平面的で「漫画作品感」が強く、やや粗雑な面もあり、表現力には限界があったと論じた。

「記録打破」記事は「劇場版スラムダンク」について、動きの滑らかさだけでなく、静止部分でも立体感や光線の使い方、さらには音楽との配合も含めて、制作側が細心の注意を込めて作ったと評価。結果として、「もはやアニメ映画ではなく、目の間で本物のバスケットボールの試合が行われている」ようにも思えてしまうと論じた。

「記録打破」記事は「劇場版スラムダンク」の制作時には、バスケットボールの選手に模擬試合を行ってもらい、高速カメラで撮影して選手の動作の微小な部分までを究明して、アニメ制作に活用したと紹介。制作側が懸命に心血を注いだからこそ、臨場感あふれる「浸りきれる」映像が出現したとの考えを示した。

中国では1990年代後半、テレビ版「スラムダンク」が放送されたことで、同作品の熱狂的なファンが多く出現した。彼ら、彼女らは、作品の物語や登場人物、さらには名場面、名セリフすらをも熟知している。「記録打破」記事は「劇場版スラムダンク」には原作者の井上雄彦氏がアニメーション監督と共に脚本を手掛けたことで、登場人物を立体的かつ繊細に描いたと評し、それが同作品のもう一つの強みとの見方を示した。

そして、主人公が属する湖北高等学校のチームとライバルである山王工業高校の“激突”では、原作者がファンの気持ちを理解しているからこそ、ストップモーションなどを効果的に使うことができたと論じた。「記録打破」記事は「劇場版スラムダンク」について、それ以外も多くの見どころシーンを紹介し、作品全体の“世界観”がどのように表出しているかを解説した。

中国人が「スラムダンク」を本格的に知ってから約27年が経過した。かつてこの作品に夢中になった人も、今では「中年」になっている。「記録打破」記事は「スラムダンク」について、湖北高校の「バスケット少年」の青春物語であるだけでなく、無数の人々にとっての青春の思い出と評し、「劇場版スラムダンク」という、制作側が誠意を込めて作り出した作品は、上映時間の2時間限定ではあるが、見る人に青春を再び取り戻させてくれると論じた。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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