4月24日は8年目を迎えた「中国宇宙の日」だ。科技日報が伝えた。

中国の宇宙事業は近年、飛躍的な発展と進歩を遂げている。「嫦娥」の月探査から、「天問」の火星探査など、中国の宇宙事業における一つ一つの科学技術イノベーションは人類の宇宙探査の境界を広げ続けている。グレードが高いと思われる多くの宇宙科学技術は、実際には一般家庭の中でとっくに普及しており、複数の分野で大活躍し、私たちの日常生活を変えている。

夏になり果物・野菜が熟すると、北京市通州区に位置する宇宙育種モデル拠点が混雑するようになる。各地から来た栽培業者と種子販売代理業者が農地の中を行き来し、科学研究者に率いられそれぞれ好みの果物・野菜品種を選ぶ光景が広がる。

1987年に初めて稲やトウガラシなどの農作物の種子を宇宙に送り込んでから、中国は帰還型衛星または有人宇宙船により1000種に上る植物の種を宇宙に30数回相次いで送り込んだ。これには小麦やコーリャンなどの食糧の種子のほか、キュウリやトマトなどの野菜やメロンやさくらんぼなどの果物の種子も含まれる。中国の宇宙ステーションミッションが展開された後、有人宇宙船「神舟12号」と「神舟13号」が宇宙から1000点以上の作物の種子や微生物菌種などの宇宙育種材料を相次いで持ち帰った。そのうち「出張」期間が最も長かった種子は軌道上に11カ月滞在していた。

地球表面の環境と比べると、宇宙環境は種子のより豊富な遺伝子変異を促進でき、育種科学者に新品種の育成により多くの役立つ有益な変異材料を提供できる。

テレビで中国の宇宙飛行士が宇宙ステーション「天宮」で自由に生活し、勤務する様子を見ると、彼らのテキパキ動けて格好いい船内作業服に注目することだろう。実際に中国の宇宙服の研究開発において多くのイノベーション技術が誕生し、すでに大衆向けの製品に採用されている。今や宇宙飛行士と同じデザインの服を着ることがはるか先のことではなくなった。

例えば研究開発者は宇宙服の研究開発において一種の抗菌技術を採用した。この技術は細菌壁を効果的に貫くことで増殖を抑制する。複数回洗濯した後も抗菌率は90％を超える。この技術は現在すでに一部のアウトドアウェアの生産に用いられている。他にも関連する帯電防止技術も秋・冬の衣料品に用いられており、悩ましい静電気の問題を効果的に解決できる。（提供/人民網日本語版・編集/YF）