中国が核軍拡か、その目的は―独メディア

Record China    2023年4月29日(土) 11時0分

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26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が核兵器の強化を進めているとみられる背景について紹介する記事を掲載した。

2023年4月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が核兵器の強化を進めているとみられる背景について紹介する記事を掲載した。

記事は、米紙ニューヨーク・タイムズの報道として、中国がロシアから提供される材料を使用する新たな核反応炉を、台湾からわずか217キロ離れた中国の海岸に建設するプロジェクトを立ち上げようとしているとの情報を紹介。中国とロシアによる原子力分野の協力は、両国の核兵器の現代化を促すことになるとした。

そして、ストックホルム国際平和研究所が昨年6月に発表した報告で、中国の核弾頭保有数がおよそ350発、ロシアが5977発となっており、その合計は米国の5428発を上回ることを伝えたほか、米国防総省が昨年11月に発表した報告の中で、仮に現在のペースで各国の核開発が進んだ場合、中国の核弾頭保有数が20年代末には1000発に、35年には1500発程度にまで増加するという試算を示したことを紹介している。

さらに、中国が21年に117億ドル(約1兆6000億円)を核開発計画に投入しているという国際団体「核兵器廃絶国際キャンペーン」のデータや、米国防総省が中国が300基余りのサイロを含む大陸間弾道ミサイル発射施設の建造を急ピッチで進めているとの認識を昨年示したことを併せて伝えた。

その上で、仏AFP通信が「ペンタゴンのデータは誇張気味ではあるものの、中国は核兵器を増強する絶好の理由を確かに持っている」と指摘し、USネイバル・ウォー大学のデビッド・ローガン氏が「中国の戦略家たちは、米国が中国の核パワーに対して武装解除に至る先制攻撃を仕掛けてくる可能性を心配し続けている。中国による核の強化は、米国が中国の核抑止力を排除できないようにする目的もあるようだ」と分析したことを紹介した。

また、カーネギー国際平和財団のアンキット・パンダ上級研究員(核計画担当)が「考えられる主な要素は、米国が台湾海峡での潜在的な衝突に参加するのを阻止するということ。中国は、自らがより強力な核の力を持つことで、米国が日常的かつ限定的な衝突に対して一層寛容になると考えている可能性が高い」との認識を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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