乗用車市場情報聯席会（乗聯会）によると、中国の2023年第1四半期（1－3月）の自動車輸出台数は前年同期比54%増の106万9000台だった。同じ期間の日本の自動車輸出台数は104万7000台だった。中国は世界一の自動車輸出大国に躍り出た。

中国汽車製造協会は1月12日、2022年の中国輸出台数は311万台で、ドイツの265万台を大きく上回り、世界第2位になったと発表した。それからわずか3カ月後、中国の四半期自動車輸出台数は日本を追い抜いた。23年には通年でも、中国の自動車輸出台数が日本以上になるとの見方が出ている。

ただし中国汽車工業協会（中国自動車工業協会）の陳士華副事務局長は、「中国の自動車輸出は現在好調だが、23年は4分の1しか終わっておらず、その後の市場に何らかの変化がある可能性はある」と述べた。

乗聯会の崔東樹事務局長は、今年の自動車輸出の主な原動力について、「ロシア・ウクライナ危機により、ロシア市場の外国ブランド車が全面的に中国車に代替されたこと」と、電気自動車など新エネルギー車などと呼ばれる分野で「中国車の輸出競争力が向上したこと」の2点とする見方を示した。中国汽車工業協会によると、今年1月から4月までの新エネルギー車の輸出は前年同期の2．7倍の34万8000万台だった。うち4月の輸出は10万台だった。

中国汽車工業協会の調べよると、中国車の主たる輸出先は、アフリカではエジプトと南アフリカ、アジアではサウジアラビア、インド、タイ、ベトナム、欧州ではロシアと英国、北米では米国とメキシコ・カリブ海地域、南米ではブラジル、チリ、ペルー、エクアドルだ。（翻訳・編集/如月隼人）