仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル（RFI）中国語版は22日、中国当局が米半導体大手マイクロン社からの製品の調達を禁止したと報じた。

中国の国家インターネット情報弁公室は同日、「同社の製品にはサイバーセキュリティー上の深刻な潜在的リスクがあり、中国の情報インフラに重大な安全リスクをもたらし、国家安全保障に影響を与えていることが審査によって明らかになった」とし、重要情報インフラにおける同社からの調達を禁止することを表明した。

AFP通信は、「米中半導体競争がさらにエスカレートしたことを象徴するもの」とし、「米国は中国の最先端チップ入手を制限しようとしてきた。一方、中国側は3月にマイクロンが中国で販売する製品に審査を開始して対抗しており、最近では国家安全保障や反スパイ活動に関する法律の執行も厳格化されている」と解説した。

マイクロン側は「国家インターネット情報弁公室から審査結果の通知を受けた。その内容と今後について検討する」との声明を発表したほか、広報担当者は「中国当局と協議を継続する」との姿勢を示したという。

記事によると、マイクロンの昨年の売上高は308億ドルで、このうちおよそ10％が中国によるもの。ただアナリストは、中国で販売される同社の製品の大部分は海外メーカーが購入しており、中国当局の決定がこうした外国人バイヤーに影響を及ぼすかは不明だと指摘している。（翻訳・編集/北田）