CRI online 2023年5月22日(月) 17時40分
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3日間にわたって広島で開催されたG7サミットが21日に閉幕しました。
3日間にわたって広島で開催されたG7サミットが21日に閉幕しました。複数の日本の有識者は中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)のインタビューで、今回のサミットの一連の議論は「国際社会の分断と対立を引き起こし兼ねない」との懸念を示し、対話こそが今の世界に必要なことだと口々に語りました。
今回のサミットでは、G7として初めて経済安全保障分野に特化した首脳声明が採択されました。そして、中国を念頭にした、いわゆる「経済的威圧」への対抗を目的とするG7の連携強化が表明されました。
こうした動きに対し、東京大学社会科学研究所の丸川知雄教授はCMGのインタビューで21日、「いわゆる『経済的威圧』は、2018年以来の米中間の『貿易戦争』、特定の輸入品に対する規制、特定企業をターゲットとした輸出・技術移転規制といった形で行われてきた」と指摘し、G7は対中国で連携を強めるよりも、「まず、関係国同士が輸出入と技術移転の規制を相互に減らすための交渉のテーブルにつくべきだ」と指摘しました。
また、沖縄県議会の喜友名智子(きゆな ともこ)議員もこの動きについて、「東西冷戦の陣営化を思いおこさせる。パワーゲームにとどまらず、本当の意味での未来志向で、平和構築と経済発展のための議論をしてほしい」と述べました。
ジャーナリストで元共同通信客員論説委員の岡田充氏は、グローバルガバナンスに占めるG7の役割の変化について分析しました。G7はピーク時には世界経済の約7割を占めていましたが、現在は43.7%へと落ち込んでいます。一方、発展途上国は急速に成長し、とくに中国やインドなどのBRICS諸国のGDPが世界全体の26%を占めるようになり、さらに拡大し続けています。岡田氏は、この点に注目し、「“世界秩序をリードするG7”の役割は終わった」との見方を示しました。そして、問題によって加盟国間にかなりの温度差がみられたことについて、「G7では加盟国間に隙間風が目立った。新興・途上国など8カ国を加えた拡大会合でも、中ロに対抗する軍事同盟の強化を嫌う新興国との溝は埋まらなかった」と指摘し、「多極化する世界に対応できない『斜陽クラブ』を印象付けた」と評価しました。
東日本国際大学の西園寺一晃客員教授は、「(今回のサミットは)当初から米国の要望に従い、経済、政治、軍事など多方面から『中国封じ込め』を目指し、国際社会の分断と対立を助長するための会合だった」と指摘しました。また、パンデミック、気象変動、環境破壊、自然災害、核戦争の危機などに言及し、「人類は今重大な課題に直面している。解決の唯一の手段は、国際社会が一致団結し、共同で対処することだ。一国や少数の国が世界を支配する時代は終わった。大小、強弱、さまざまな国が競争、協調、分業の下で互いに協力してこそ、繁栄する平和な世界の建設が可能となる」と強調し、「その意味で今回の広島G7サミットは、時代の要請に逆行し、世界の多くの人の期待を裏切る会合だった」と指摘しました。(提供/CRI)
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