米国より厳しい?日本の半導体輸出制限を中国が懸念―独メディア

Record China    2023年5月25日(木) 12時0分

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24日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは、日本が打ち出した半導体設備の輸出規制が米国より厳しいとの声が中国国内から聞かれていると報じた。

2023年5月24日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは、日本が打ち出した半導体設備の輸出規制が米国より厳しいとの声が中国国内から聞かれていると報じた。

記事は、日本の経済産業省が23日、輸出規制を新たに行う23種類の半導体製造設備を発表したことを紹介。早ければ7月23日に実施される見通しであるこの規制に対し、中国商務部が「輸出規制措置の濫用であり、自由貿易、国際貿易のルールに著しく背く」と批判したことを伝えた。

また、英紙フィナンシャル・タイムズの23日付報道として、中国の半導体業界関係者から「日本の輸出規制範囲が広く、自動車、洗濯機など向けの比較的廉価な半導体も影響を受けるのではないか」との憂慮が出ており、ある半導体関連企業幹部が「中国にとって日本の規制は、昨年米国が出した制裁よりも憂慮すべきもの」との認識を示したと紹介するとともに、半導体業界との関わりが深い中国の官僚が「オランダのASMLは先進的な半導体製造設備のみが規制の対象となるのに対し、日本企業が規制を受ける範囲はもっと広範になる」との見方を示したと伝えている。

そして、米国が昨年10月に出した規制では14ナノメートル以下の先進プロセス向け設備のみが対象となったのに対し、日本の規制はより汎用性の高い45ナノメートルプロセスまで対象に含まれる可能性があると指摘。一方で、日本政府関係者が「審査、認可のプロセスが義務化されたとはいえ、企業に輸出許可を得られるチャンスは残されている。規制対象となる半導体の規格の範囲だけでどちらの規制がより厳しいかを判断するのはナンセンス。しかも、米国の措置は中国をピンポイントで対象にしているのに対し、日本の規制は対象範囲となる地域がもっと広い」と説明していることを紹介した。

記事はその上で、先日広島で開かれたG7サミットにてサプライチェーンにおける中国依存の低減が強調されたことを紹介。米ウォール・ストリート・ジャーナルが23日付の報道で、日本が各国にとって重要な戦略上の拠点になる可能性があると分析し、米マイクロンが日本で最大5000億円を投じて次世代メモリチップ開発を行う計画であることを例に挙げたと伝えた。また、岸田文雄首相がサミット開催前の18日にインテル、TSMCサムスン電子、マイクロン、IBM、アプライドマテリアルズの幹部を首相官邸に招いて意見交換会を行い、日本への投資を歓迎する姿勢を示したことを併せて紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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