「100%米国製なら高速鉄道は造れない」と米高速鉄道協会会長―中国メディア

Record China    2023年5月30日(火) 17時0分

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29日、観察者網は、米国でバイデン大統領が国産品の優先調達を強化する中で、鉄道業界からは「国産品だけでは高速鉄道が造れない」との声が出ていると報じた。

2023年5月29日、観察者網は、米国バイデン大統領が国産品の優先調達を強化する中で、鉄道業界からは「国産品だけでは高速鉄道が造れない」との声が出ていると報じた。

記事は、米国政府が数十年前から国産品を優先的に調達するよう要求する「バイ・アメリカン」政策を進めており、鉄道を含む交通インフラにおいても国産の鉄鋼材料を優先的に用いて自国の産業を支える要求する一方、歴代の政権では相応の免除措置を取ってきたと紹介。これに対し、バイデン大統領は免除権の付与を厳しく審査する措置を打ち出したと伝えた。

また、バイデン大統領が就任からわずか5日後に行政管理予算局(OMB)に「バイ・アメリカン」政策の免除請求を監督する「メイド・イン・アメリカ」事務室を設け、米連邦鉄道局(FRA)が発出できる免除権の数も厳しく制限するようになったとしている。

その上で、FRAの北東回廊改善プロジェクト(NECIP)の元責任者が「新たな免除審査プロセス導入により、FRAは免除権の行使に対して特に慎重になった」と語るとともに、同政策が米国の鉄道建設にもたらした直接的な結果について「使用する製品の価格が以前より一層高くなり、プロジェクトに費やす時間も長くなった」と指摘したことを伝えた。

さらに、米国の交通業界関係者からは、米国内の工場で高速鉄道規格での走行が可能な車両を製造する技術がないため、同政策の免除が得られなければ高速鉄道プロジェクトはさらに困難になるとの声が出ており、米高速鉄道協会会長も「世界で時速320キロの列車を造れる場所は限られている。100%米国製を求められるならば、高速鉄道システムは得られない」と語ったことを紹介している。

国際鉄道連合(RIU)では高速鉄道を時速250キロ以上で走行する専用新線と定義しているが、米国の既存鉄道で最速を誇るアクセラ・エクスプレスは最高時速が240キロ、平均時速が115キロ程度と高速鉄道の要件を満たしておらず、米国では現時点で高速鉄道が存在しないと言われている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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