韓国・ソウル大新入生、6%が入学と同時に休学、医歯大目指し「仮面浪人」?

Record Korea    2023年6月3日(土) 20時0分

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今年、ソウル大学の新入生のうち入学と同時に休学を申請した学生が全体の6%に上ることが分かった。医・歯大などへの入学を目的に「仮面浪人」をするため休学を選択したとみられる。写真はソウル大。

今年、ソウル大学の新入生のうち入学と同時に休学を申請した学生は225人で全体の6%に上ることが分かった、と韓国紙が報じた。ソウル大は昨年の世界大学ランキングで韓国最高の56位。医大や歯大などへの入学を目的に「仮面浪人」をするため休学を選択したものとみられ、驚きの声が広がっている。

朝鮮日報はソウル大が5月22日、国会議員に提出した資料を紹介。それによると、今年のソウル大学の新入生3606人のうち225人が1学期に休学を申請した。新入生の6.2%が講義も受けずに休学したわけだ。2019年に70人だった「新入生による休学」は、20年に96人、21年に129人、22年に195人、そして23年には225人にまで増えるなど、4年で3倍に膨らんだ。

こうした現象について、ソウル大の周辺では「最上位圏の学生たちがソウル大を『保険』用途として活用し、入学後に休学を申請。医・歯大入学のため、すぐに予備校に入る」といった見方が出ている。ユーウェイのイ・マンギ教育評価研究所長は「国内トップのソウル大学に入るや否や休学するというのは、これよりも高い点数が必要な医・歯大に入学するのが目的とみられる」と分析する。

特に工学部や自然科学系の学部など理工系では、1年生による1学期での休学が目立つ。工学部は今年800人の新入生のうち約7.5%に当たる60人が1学期に休学した。ある理工系学部の教授は「オリエンテーションなど学科の行事に一切参加せずに休学するという学生たちがいる」とし、「電話で理由を尋ねると、講義を聞く前から『専攻が適性に合わない』といった回答が返ってくる」と話した。

問題はソウル大で休学を申請した新入生のうち、ほとんどが成績優秀だという点だ。工学部のある教授は「他の学生よりも修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)の成績が優秀な学生たちが医大の仮面浪人に挑む傾向がある」指摘。「相対的に優れた学生たちがソウル大を拒み、医大に飛び込もうとする現実がある」と言及した。

多くの大学は学生の仮面浪人を減らすため、1年生1学期での休学を学則などで禁じている。しかし、ソウル大には特別な禁止条項がない。教授の一人は「昔、家庭の経済事情が思わしくない学生たちが授業料を工面し、1、2学期後に入学するというケースがしばしばあった」と説明。「前向きな趣旨を悪用する学生が増えている」と眉間にしわを寄せた。

ソウル大では1年生1学期での休学禁止を検討すべきだとする意見も持ち上がっている。その一方で教授たちの間では休学制限について「学生たちの自律権を侵害する」「ソウル大が医大よりも劣っているということを認める格好になる」など否定的な見解も少なくないという。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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