2023年6月2日、中国中央ラジオ局のウェブサイト中広網は、湖北省の学校で事故により息子が死亡した母親がネット暴力を受けて飛び降り自殺したとの情報を伝えた。

記事は、中国のネット上で2日に「小学校内で車にひかれて死亡した児童の母親がマンションから飛び降りて死亡した」との情報が拡散したと紹介した上で、「複数の方面から、確かにそのようなことがあったとの証言を得た」と伝えた。そして、母親が飛び降りたとされる現場について、マンションの高さは24階で、規制線はすでに撤去されているものの、マンションの関係者が周囲の秩序維持を行っているとした。

また、近隣住民らが「母親は建物から飛び降りて即死したようだが、その後パトカーと救急車がやってきた」と語るとともに「母親はわが子を亡くしたばかりだというのに、ネット暴力を受けていた」と同情や憤りを見せていたと伝えている。

記事によると、同市漢陽区にある小学校で5月23日に、この学校の教師が敷地内で自動車を運転していた際に1年生の児童をひいて死なせる事故が発生した。そして、事故後にメディアのインタビューに応じた母親についてネット上で「派手な身なりで化粧をバッチリしてカメラに映っている。これは注目を集めるためのパフォーマンスではないか」といった声が相次いだほか、その職業などに対する憶測が流れたという。

記事は、母親を知る人物が「ネット世論から圧力を受け、傷心していた」と語ったことを伝える一方で、飛び降りた具体的な原因については分かっていないとしている。（翻訳・編集/川尻）