台湾で学ぶ留学生、ベトナム人が中国大陸人を抜き最多に―台湾メディア

Record ASEAN    2023年6月6日(火) 6時0分

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台湾で学ぶ留学生のうち、国と地域別で最も多いのはベトナム人だ。2019年度までは中国大陸人が最も多かったが、2020年度からは激減した。写真はベトナム人の若者。

台湾のニュースサイトのCTWANTは4日付で、台湾で学ぶ留学生で、国と地域別で最も多いのはベトナム人と紹介する記事を発表した。2019年度までは中国大陸人が最も多かったが、20年度には激減して国と地域別で第5位になり、21年度には上位5位から姿を消した。なお、台湾の学年度は8月に始まる。

ベトナム人留学生は20年度には学位取得者、非学位取得者ともに人数が最多になり、21年度も同じ状態が続いた。ベトナム人留学生数は18年度が1万3324人、19年度は1万6594人、20年度は1万7540人、21年度は1万8775人、22年度は1万6141人だった。

一方で中国大陸からの留学生は17年度には3万5304人だったが、18年度は2万9960人、19年度には2万5106人と減少し続け、20年度には6033人に激減した。22年度の上位2位から5位までは、第2位がインドネシアの1万6425人、第3位がマレーシアの1万2510人、第4位が香港の9183人、第5位が日本の5224人だった。

中国大陸部からの留学生が激減した理由は政治関係の緊張と、台湾政府が中国大陸部への依存を減らして東南アジアとの連携を強化する「新南下政策」の一環として、教育機関に東南アジアからの留学生を受け入れることを奨励したからだった。留学生の出身国に変動が生じたことで、留学生の専攻にも変化が生じた。21年から22年にかけての留学生の増加率の上位10校のうち7校が理工系の大学だったという。

高等教育情報サイトの「大学問」の最高経営責任者(CEO)の魏佳慧氏は、新型コロナウイルス感染症の影響でた20年以降にも多くの有名大学で留学生が増えた背景として、技術系教育機関が産学連携と就職を積極的に組み合わせたことと、台湾企業による東南アジアなどと連携するサプライチェーンの構築を念頭に置いた教育活動を行うようになったことを挙げた。

魏CEOによると、技術系の大学での留学生の増加は、台湾の中堅技術者の不足を反映している。留学生は、卒業後に台湾に滞在するための就労ビザを申請できることに加え、台湾企業が自分の出身国で産業チェーンを構築すれば、台湾の大学の卒業者ということで、帰国してよい職を得ることも有利になるからだ。

魏CEOは、台湾への留学生が減少しているのは大陸部出身者だけはないと説明。例えばマレーシア人留学生も目立って減少している。第一の原因はマレーシアでの少子化の影響で、それ以外の原因には大陸側が優遇策を採用したことがあるという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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