中国、5月の対外貿易が大幅下落、原因は?―独メディア

Record China    2023年6月9日(金) 8時0分

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7日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、5月の中国の輸出が低調だったことで中国経済の回復に対する憂慮の声が出ていることを報じた。写真は青島港。

2023年6月7日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、5月の中国の輸出が低調だったことで中国経済の回復に対する憂慮の声が出ていることを報じた。

記事は、中国税関総署が7日に最新の貿易統計を発表し、5月の貿易額が前年同月比6.2%減の5011億9000万米ドル(約70兆円)だったことを明らかにしたと紹介。このうち輸出は同7.5%減の2835億ドル(約39兆7000億円)、輸入は同4.5%減の2176億ドル(約30兆4000億円)で、貿易黒字は658億1000万ドル(約9兆2000億円)で同16.1%縮小したと伝え、4月の輸出が同8.5%増となった矢先の反落に、今年の中国経済の回復に対する憂慮が一層深まったと評している。

また、地域別の輸出額では対ASEANが同15.9%減と2020年5月以降初めての下落に転じたほか、対EUも同7%減、対米国は同18%減、対ラテンアメリカは1.1%減と軒並み減少し、対アフリカも4月の同49.9%増から12.9%増へと伸び幅が一気に縮小したと伝え、対ロシア輸出だけが引き続き好調で同2.14倍の増加になったとした。

記事は、中国が昨年末に「ゼロコロナ」政策を撤廃したことで今年に入って経済に明るい兆しが見えていたものの、世界市場の疲弊によって輸出に急ブレーキがかかり、インフレ、度重なる銀行の利上げ、ウクライナ戦争によるエネルギー価格の高騰で中国製品へのニーズが抑制されたと解説した。

そして、在中ドイツ商工会議所の会頭が「最新のデータは、中国経済がなおも不安定なことを表している。現地企業の事業成長予測もますます慎重になっている」と分析し、オーストラリア・ニュージーランド銀行のアナリストも「最新の貿易データは人々に失望を与えると同時に、さらなる政策面のサポートに対する期待を高めさせている」との見方を示したことを紹介。一部のウオッチャーからは、経済回復を推進するために中国人民銀行(中央銀行)が利下げと預金準備金引き下げを行う可能性があるとの予測も出ているとした。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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