Record China 2023年6月13日(火) 6時0分
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10日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、青年の失業率が過去最悪の水準に達している中国で、若者が厳しい就職の現実に直面していると報じた。写真は四川大学の図書館。
2023年6月10日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、青年の失業率が過去最悪の水準に達している中国で、若者が厳しい就職の現実に直面していると報じた。
記事は、中国政府が厳しい「ゼロコロナ」政策を撤廃したことで中国経済は全体的に回復傾向にあるものの、青年の失業率はなおも過去最悪レベルにあり、公式の統計では今年4月の16〜24歳の失業率が20.4%と国民全体の失業率5.2%の4倍近くに上ることが明らかになったと紹介した。
そして、中国ではこの20年間経済成長を続けてきた一方で、経済発展モデルが低コストの加工業からハイテクやサービス主導型へと変化するのに伴い、技術や経験の蓄積が少ない若者の失業率が急速に上昇したと指摘。また、新型コロナ禍の間に中国政府が大企業の影響力を低減するためにハイテク、教育、エンターテインメント、不動産といった業界の取り締まりを強化し、騰訊、アリババ、新浪といった若者の雇用の受け皿となってきた大手企業が次々と人員削減を打ち出す展開になったことも、若い世代の失業率を押し上げる要因の一つになったと分析している。
また、今夏に中国の大学を卒業する学生は1158万人に上り、この学生たちは希望の就職先が見つからないという残酷な現実への直面を余儀なくされるとした。また、新卒者の加入で一層厳しくなる就職競争の中で、ある20代の中国人男性が「多くの企業が労働時間の延長を求める一方で昇給の停止や給料の削減を進めている。友人の多くはもはや闘うのを止めて『寝そべり』状態になるか、海外でのキャリアアップを考えるようになった」と語ったことを紹介した。
記事はその上で、米コーネル大学で中国の労働問題を研究しているイーライ・フリードマン准教授が「若い人たちが外国に出る衝動に駆られることは、中国の政治体制に対する信頼が不足していることを表す可能性がある。体制への信頼が不足し、かつ自分で現状を変える能力がないと感じれば、その場を離れるという行動は理性的な反応と言えるかもしれない」との見方を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻)
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