人民網日本語版 2023年6月15日(木) 9時30分
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中国の今どきの若者は夜8時になると、バーに向かうのではなく、売れ残り食品が入ったブラインドボックスを買いに行くというのがそのナイトライフとなっている。写真はブラインドボックスを準備する飲食店従業員。
中国の今どきの若者は夜8時になると、バーに向かうのではなく、売れ残り食品が入ったブラインドボックスを買いに行くというのがそのナイトライフとなっている。
通常価格30元(約600円)ほどのパンや100元(約2000円)ほどの寿司や軽食、20元(約400円)ほどのコーヒーなどが入った「売れ残り食品のブラインドボックス」を購入できるミニプログラムで注文すると、午後9時以降に受け取ることができる。値段は定価の3分の1ほどだ。 当日に売れ残った食品を袋に入れれば、「売れ残り食品のブラインドボックス」の出来上がりだ。
「売れ残り食品の販売」を最初に考案したのはデンマークのある会社で、アプリ「Too Good To Go」を開発した。同アプリのユーザーは現在、17カ国をカバーし、ユーザーは1260万人、提携する事業者は2万5000社以上となっている。同社の2021年度の影響力報告によると、2021年だけでも、5200万点以上の食品を節約した。
「Too Good To Go」の何が入っているのかは受け取るまでわからない仕組みの「Magic Box」という機能が、「売れ残り食品のブラインドボックス」の雛形だ。消費者にとっては、「Magic Box」の中身はサプライズとなる。
海外に端を発するこの新しい食品販売スタイルは、一部の国ではフードロスが問題となっている一方、一部の国では食糧不足が問題となっているという社会問題を解決しようというのが狙いだ。おもちゃのブラインドボックスは「高騰」することがあるのに対して、「売れ残り食品のブラインドボックス」は、安ければ安いほど人気となる。
北京で暮らすCheneyさんと彼女は現在、朝食は全てこのブラインドボックスを活用しているといい、「ブラインドボックスに入っているのは当日焼いたパン。売れ残っただけだ。27元(約540円)で、人気店の通常価格80元(約1600円)のパンを買うことができることも多い」と話す。
そのため、Cheneyさんはしょっちゅう午後9時半以降にパン屋に行き、ブラインドボックスを買っており、「他の人のナイトライフはお酒で始まるが、僕たちはブラインドボックスで始まる」と話す。
北京や上海、広州といった一線都市や成都や重慶、長沙といった都市の若者の間で、「売れ残り食品のブラインドボックス」が人気になりつつある。SNSでも、関連の書き込みが1000件以上あり、パンやミルクティー、水餃子、軽食などが入ったブラインドボックスがあるようだ。登場したばかりの新しいライフスタイルとして「廃棄予定の食品のブラインドボックス」を買う理由はたくさんあり、お得で環境保護につながると考える人や新しいことを試してみたいという人のほか、本当にブラインドボックスを活用して、ピンチを乗り切ったという人もいる。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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