中国各地でザリガニの出荷最盛期、 多彩な味で人気料理に、世界各地にも進出

Record China    2023年6月18日(日) 12時0分

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中国各地では6月に入ってザリガニの出荷が最盛期を迎えた。この時期のザリガニは大ぶりで食感を多彩な料理で楽しむことができる。ザリガニは世界各地にも進出しつつある。

中国各地では6月に入ってザリガニの出荷が最盛期を迎えた。この時期のザリガニは大ぶりで、身が柔らかく弾力のある食感を多彩な料理で楽しむことができる。ザリガニは中国の食卓だけでなく、世界各地にも進出しつつある。

中国でザリガニの消費が急速に高まったのは2014、15年ごろから。ザリガニを食べる文化はなかったが、10年ごろからレストランのメニューに加えられることが増え、じわじわと人気が出始めた。

中国メディアによると、ザリガニは第2次世界大戦期に日本人が何の気なく中国に持ち込んだ。その後、中国では夏になると川や田んぼの至る所でザリガニを見かけるようになり、30分ほどかけてたくさん捕獲して家に持ち帰ると、多めの油で一気に炒めて家族みんなで食べるのが農村部で「子どものころの美しい記憶」だった。現在では土地や水の汚染が深刻化しており、食用ザリガニも養殖ものへと変わっていった。

国営新華社通信が紹介した中国水産流通・加工協会のデータによると、国内には4万店以上のザリガニ専門店があり、関連飲食業は22年に前年比3%増の約3122億元(約6兆2440億円)を売り上げた。生活関連サービス大手の美団は同年、生鮮食品や日用品の即時配送「美団閃購」でザリガニ取引額が1億元に達した。ザリガニの消費層は1990年代生まれが6割を占める一方、60~70年代生まれも高い購買意欲を持つ。

ザリガニの調理法は多種多様で「炒める、煮る、揚げる」のほか、産地の料理と地元の食習慣が融合し、全国で多くのブランドが誕生。湖北省潜江市、江蘇省淮安市、湖南省益陽市など主産地ごとに異なる風味と口当たりが人気を高めている。

消費市場の熱は養殖の後押しにもなっている。大まかな統計によると、中国の22年のザリガニ養殖総面積は約2800万ムー(約187万ヘクタール)、総生産量は約300万トン、年間生産額は約960億元だった。養殖は水田や池で行うことが多く、水田では水稲栽培と一体化した方式が最も広く普及している。研究の結果、ザリガニが除草の役割を果たし、ふんは肥料になるため、農薬の使用削減にもつながることも分かった。

ザリガニ料理は世界各地にも進出しつつある。湖南省南県の順祥食品は仕分け、洗浄、加熱調理、味付けなどを経たザリガニ加工品を欧米や東南アジアの40以上の国・地域に輸出しており、年間輸出額2千万ドル(約28億円)を見込む。消費者の好みや習慣に合わせ、バニラ味、麻辣十三香味、おろしニンニク味など200種類以上の風味をそろえているという。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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