2023年6月19日、仏国際放送局RFI（ラジオ・フランス・アンテルナショナル）の中国語版サイトは、中国電気自動車（EV）大手のBYDがドイツ市場で10％のシェア獲得を目指していると報じた。

記事は「BYDがドイツ市場に殴り込みをかけようとしている」とし、BYDドイツ販売統括責任者が「中期的な目標として、ドイツのEV市場で5〜10％のシェア獲得を目指す」と語り、現在販売体制の確立に勤しんでいることを明らかにしたと紹介。現地では今年初めにエンドユーザー向けの業務も開始していると伝えた。

その上で、22年における中国自動車ブランドのドイツ市場シェアは合計わずか0．9％であることを考えれば、10％のシェア獲得というBYDの目標は非常に大胆なものだと評する一方で、企業コンサル会社Beryllsによる調査では約20％の消費者が中国の高級自動車ブランドへの買い換えも視野に入れていることが明らかになったとし「目標は必ずしも妄想とは言えない」との見方を示した。

また、ドイツで「自動車の教皇」と呼ばれる評論家のフェルディナンド・ドゥーデンヘッファー氏も、BYDのような中国自動車ブランドが海外で定着する可能性は十分にあり、欧州にとっては専門的な流通体制を備えた非常に協力なライバルになるとの考えを示したことを紹介している。（翻訳・編集/川尻）