Record China 2023年6月29日(木) 16時0分
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28日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「ワグネルの反乱は中国とロシアの関係にどう影響するか」と題した記事を掲載した。写真は中国とロシアの国境。
2023年6月28日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「ワグネルの反乱は中国とロシアの関係にどう影響するか」と題した記事を掲載した。
記事は、24時間で終結したロシアの民間軍事会社ワグネルによる反乱について、中国外交部が25日に「ロシアの内政問題」と一言で済ませるとともに、ロシアが友好的な隣国であり、新時代の包括的な戦略的協力パートナーとして国家の安定を維持し、発展と繁栄を達成することを支持するとの立場を示したと伝えた。
また、中国政府系メディア・環球時報も同日に、ワグネルの反乱がプーチン大統領の指導力を弱めたという考え方に「そのような主張は西側の希望的観測だ」と反論し、プーチン氏の「断固とした行動」を称賛する文章を発表したとしている。
その上で、今回の事件による中国のロシアに対する態度への影響について、各国の専門家の見解を紹介。政治学が専門の荘嘉穎(ジュアン・ジアイン)シンガポール国立大学准教授が「もし中国が米国とその同盟国の注意をそらすという点だけでロシアを求めているなら弱いロシアでも十分だ。ただ、よりうまく国内をまとめ、西側諸国に対する中国の姿勢と一致したパートナーシップを維持できる人物がロシアにいれば、中国はその人物に目を向けるかもしれない。現時点でそのような人物は見当たらず、プーチン氏が中国にとって最良のパートナーであることに変わりはないようだ」との見方を示したことを伝えた。
一方、シンガポールの安全保障アナリスト、アレクサンダー・ニール氏は「これまでいわば『青天井』だった中ロ関係にとって厄介なこと」と指摘し、上海の国際関係専門家・瀋丁立(シェン・ディンリー)氏も中国がロシアに対する言論と行動で一層慎重になるとの見解を示したことを紹介している。
また、さらに極端な見方をする専門家も出ているとし、北京にある中国政法大学の楊俊教授が24日にシンガポール紙・聯合早報に寄稿した文章で「情勢が進展し、戦争が進むにつれて、(中国は)特に国益の観点からロシアとウクライナに対する立場を調整し、より明確な声明を出して、歴史的勝者の側に立つよう果断すべきだ」と論じたことを伝えた。
記事はさらに、今回の件が特に台湾問題に関連して中国に政治的、軍事的な教訓を与える可能性があるとの見方もあり、「トップが軍と治安機関を緊密にコントロールする必要性」が改めて証明されたとする荘氏のコメントを紹介した。(翻訳・編集/川尻)
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