台湾、リトアニアの半導体産業に巨額支援で物議―仏メディア

Record China    2023年7月10日(月) 18時0分

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7日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、台湾政府がリトアニアに大規模な半導体産業支援を行うことについて野党・国民党から批判が出ていることを報じた。

2023年7月7日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、台湾政府がリトアニアに大規模な半導体産業支援を行うことについて野党・国民党から批判が出ていることを報じた。

記事は、台湾が21年11月にリトアニアの首都ビリニュスに「リトアニア台湾代表処」を開設したことで中国本土の不興を買い、中台間で多くの外交問題、さらには商業問題が勃発したと紹介。台湾はリトアニアを取り込もうと懸命になっており、最近では蔡英文(ツァイ・インウェン)総統がリトアニアの民間企業に1000万ユーロ(約15億6000万円)を支払う方針を示すという大きな動きを見せ、台湾内で大きな論争を巻き起こしたと伝えた。

そして、国民党の王鴻薇(ワン・ホンウェイ)立法委員が4日、台湾当局がリトアニアと締結した半導体に関する協力覚書について、「当初は台湾・リトアニア政府双方がリトアニアの民間企業に650万ユーロ(約10億円)を共同出資することになっていたものの、その後、台湾側の一方的な出資となっただけでなく、リトアニア側が資本金を1400万ユーロ(約21億9000万円)に増額するよう要請し、リトアニア政府関係者が台湾側との交渉で『台湾を助けたいというリトアニアの思いの方が、設立を助けたいという台湾の思いよりも強い』などと圧力をかけるような発言をした」と述べたことを紹介。

さらに、同委員が「台湾の海外駐在員事務所は台湾外交部に対し、当初の合意内容で進め、これ以上出資金を増やすべきではないと進言したものの、蔡英文総統が国家安全会議トップに『政治処理』を指示し、最終的に台湾政府が1000万ユーロを補助することを決定した」と指摘、「(おだてられて無駄金を出す)カモ外交」「主権喪失の恥辱」と批判したことを伝えている。

記事によると、同委員の批判に対し、台湾外交部の劉永健(リウ・ヨンジエン)報道官は「法の規範に照らして技術ライセンスを提供することは、台湾の技術・産業の国際的な影響力の増進につながり、台湾を国際的な安全保障のサプライチェーンに組み込むために不可欠なものであると強調。同部はさらに「初期段階におけるリトアニア側の投資は少ないが、将来的に協力が拡大し、さらに工場を開設したりすることになれば関連資金はリトアニア側が拠出する。現在台湾が投資している資金は、リトアニアの基礎能力の向上と研究開発センターの設立を支援するためのものであり、『カモ外交』や『主権喪失の恥辱』ではない。パートナーシップと二者間の優位性に基づく産業協力であり、グローバルな民主主義の強靭(きょうじん)性を高めるための実際的なアクションだ」との姿勢を示した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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