Record China 2023年7月12日(水) 8時0分
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中国メディアの第一財経は11日、なぜ中国大陸でサル痘の感染者が急増しているのかとの記事を掲載した。
中国ではこの1週間に各地でサル痘患者が相次いで報告されており、その数は10人に増えた。今月4日に遼寧省瀋陽市で1人、7日には湖南省長沙市と天津市で合わせて4人の感染が確認された。先月には北京市と広東省広州市でそれぞれ2人の感染が報告されている。
サル痘はウイルスが原因の感染症で、一般的な症状としては痛みを伴う発疹、リンパ節の腫れ、発熱など。主に同性間での性的接触(全てではない)によって人から人へ伝播するとされ、重症度は人によって異なるものの多くが完治可能だという。
記事は注目すべき点として、海外からの渡航者だけでなく国内でも感染例が出始めていることに言及。患者の急増に伴い感染拡大への懸念が広がっているものの、専門家は「検出、制御、治療が比較的容易なウイルスであり、大規模な感染拡大につながる可能性は低い」とし、冷静な対応を呼び掛けていると伝えた。
また、「感染拡大は主に頻繁かつ無防備な性的接触によるものであり、普通の生活をしている人が感染するリスクは低い」とした上で、中国での感染増は主に人の流れが大きく増えたことと関連しているとの専門家の見立てを紹介した。
記事は、「世界でもサル痘のワクチンは開発されておらず、欧米では天然痘のワクチンが使われることもあるが、中国ではワクチン接種は実施されていない」と説明。「中国でも昨年、サル痘用のmRNAワクチン3種の開発が発表されたが、世界で注目度が低下するにつれてその進展は報じられなくなった」とした。
また、中国のウイルス学者・金冬雁(ジン・ドンイエン)氏が今年5月のインタビューで「次世代ワクチンの開発を続ける必要はあるが、どのようにつくるのか。つくったところで効果はあるのか。現時点では未知数。既存のワクチンにも効果があり、新たなワクチンはそれよりも大きく改良されていなければならない」と語っていたことも併せて伝えている。(翻訳・編集/北田)
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