ドイツのEVメーカー、テスラと中国勢の双方から圧力―独メディア

Record China    2023年7月18日(火) 5時0分

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16日、ドイチェ・ヴェレは、中国自動車市場の激しい価格競争の波が欧州に波及しつつあり、ドイツの自動車メーカーが米テスラや中国勢の両方から厳しい圧力を受けていると報じた。写真はBYD。

2023年7月16日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国で起きた電気自動車(EV)を中心とする激しい価格競争の波が欧州に波及しつつあり、ドイツの自動車メーカーが米テスラや中国勢の両方から厳しい圧力を受けていると報じた。

記事はドイツ連邦自動車庁が発表した最新データで、今年1〜6月の同国EV市場における売上ナンバーワンブランドは3万6000台以上を売り上げたテスラだったと紹介。また、自国メーカーのフォルクスワーゲンも約3万4000台と僅差で続き、テスラとの距離を縮めているとしたほか、アウディ、シュコダ、シート、ポルシェなどの傘下ブランドを含めるとフォルクスワーゲングループがテスラを抜いてトップに立つと伝えた。

その一方で、好調に見えるフォルクスワーゲンをはじめとするドイツ勢はすでに急速に後退し始めていると指摘。テスラが現在、販売台数よりも生産台数の方が多くなっているのに対し、ドイツメーカーが現在出荷している注文の大部分は、ドイツ政府が1月1日に電気自動車への補助金減額を実施する以前のものであるとし、現地の自動車業界専門家が「現在われわれが目にしている数字は、昨日の状況を示している。受注台数は22年に比べて大幅に減少している」と述べたことを紹介している。

その上で、中国の自動車市場では今年に入ってかつてないほど価格競争が本格化しており、今年1月にテスラが主力車種「モデル3」と「モデルY」の大幅値下げを発表すると、BYD、東風など40社以上の中国メーカーも追随し、価格競争はEV業界にとどまらず、化石燃料車にまで波及していると伝えた。

そして、この価格競争が欧州にも広がりつつあり、専門家からも「欧州のEV市場では激しい価格競争が起こるだろう」との声が出ていると指摘。東風を含む中国の自動車メーカーが割安な価格を武器に、スペインを含む南欧市場を占拠し始めており、ドイツの主要メディアも中国製EVの価格優位性に注目し始めたとした。

記事は、「ドイツの自動車の父」と呼ばれるフェルディナンド・ドゥーデンヘーファー氏が「テスラはまだ5~10%の値下げの余地があると見ているようだ。テスラが今後の値下げをすれば、他の自動車メーカーの価格の方向性をも左右するだろう」と語ったことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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