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中国の若者の間で、「街歩き」が注目されている。「人気に火がついた」という意味で「火了(フオ・ラ)」と紹介する記事もある。人気の理由は何なのか。写真は湖南省長沙市の様子。
中国の若者の間で、「街歩き」が注目されている。「人気に火がついた」という意味で「火了(フオ・ラ)」と紹介する記事もある。人気の理由は何なのか。
中国では現在、「街歩き」を英語の「city walk (シティーウオーク)」の語を使って示す場合が多い。「シティーウオーク」の起源は、1970年ごろから英国のロンドンで盛んになった。「London Walks(ロンドン・ウォークス)」とされる。中国での「シティーウオーク」は専門のガイドに誘導してもらう場合にも、ルートは参加者が決める場合が多い。
中国の観光で、若者に人気だったのは有名な場所に行って画像や映像を撮影してSNSに投稿する方式だった。しかし「シティーウオーク」の場合には、名所に行くだけでなく都市の生活の雰囲気や文化や風情、歴史や文化を深く体験して体感することを重視する。
北京に暮らす若い女性の周さんによると、「シティーウオーク」として注目される前から、同様の楽しみ方をしていた。北京は歴史と文化が豊富な都市だ。周さんは休日になると友人と共に、そんな北京を「ぶらぶら歩き」してきた。周さんは「例えば有名人の旧居を見学したり、古い路地を散策したり、近くの寺や教会を見学したり、近くにある有名ではないが本場の味を提供してくれる店で北京料理を食べたりしています。1日を過ごしても疲れを感じることはなく、むしろ多くの収穫を得ることができます。自分の足でこの街を『測量』している感じがします」と説明した。
中国のソーシャルメディアである「小紅書」が発表した「2023小紅書City Walkトレンド報告」によると、2023年上半期には同プラットフォーム上での「 City Walk 」に関連する検索数は前年同期比で30倍以上にまで増えた。大まかな統計によると、この1年間で小紅書のユーザーは32万キロを「 City Walk 」した。
デジタル関連や金融経済などを扱う情報サイトのDT財経などが発表した「2023旅行調査研究報告」によると、アンケート調査として新たな旅行スタイルの「シティーウオーク」、「気まぐれ旅」、「居住地での地元旅行」、「高齢者の旅行団に参加」、「短期間に出来るだけ多くの場所に行く旅行」などを提示して、どのような旅行に「実際にしてみたいか」と尋ねたところ、他の旅行スタイルを大きく上回って、回答者の82%が「シティーウオーク」を挙げた。
旅行企画などを手掛ける北京巔峰智業旅遊文化創意のプランナーの洪碩氏は、「シティーウオークの人気は、人々の生活リズムが速く、ストレスが多いことと関係がある。まずサラリーマンや学生が長い休暇を取って長時間の旅行をすることが少ない。次に、都市部から離れた伝統的な観光地は、若者にとって魅力がそれほど強くなくなった。さらに、日常の生活はペースが速くストレスもたまるので、若者は旅先でゆっくり楽しみたいと考えている」との分析を示した。
洪氏は、シティーウオークなどが注目を集めていることについて「従来型の観光の時代が過ぎ去り、観光客のニーズが静かに変化していることを示している」と指摘した。観光地として有名な場所だけでなく、身近な街を楽しむことに対する需要が生まれているという。(翻訳・編集/如月隼人)
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