中国が「日本式衰退」に陥らない理由―中国メディア

Record China    2023年8月2日(水) 8時0分

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1日、環球時報は、中国のネット上で「日本式衰退」という言葉を用いて経済への憂慮を「安売り」する風潮を指摘する文章を掲載した。写真は上海。

2023年8月1日、中国紙・環球時報は、中国のネット上で「日本式衰退」という言葉を用いて経済への憂慮を「安売り」する風潮を指摘する文章を掲載した。

文章は、中国のネット上で日本経済に注目する話題が活発になっていると紹介。日中両国が同じ東アジア経済圏にあり、両国間の貿易規模が非常に大きいことなどから、日本経済の動向に関心を持つこと自体は悪くないとする一方で、インターネット時代の現代は人々を不安にさせる情報が容易に拡散しやすく、ネット上ではいわゆる「日本式バランスシート不況」などという一見専門的な発言をぶち上げて「不安を売りつける」ような傾向が存在すると指摘した。

その上でまず、日本のいわゆる「バランスシート不況」自体について多くの中国人エコノミストが専門的見地から反論していると主張。今世紀に入ってからの日本では政府、企業、住民の3つのバランスシートはいずれも名目上縮小していない上、日本の主要都市の不動産価格は微増かつ堅調でさえあり、日本のバブル崩壊以降の経済状況はそもそも米国のサブプライムローン問題に代表される「スクラップアンドビルド」的な不況とは全く異なると論じた。

さらに、日本のいわゆる「バランスシート不況」を中国経済に当てはめることも明らかに誤りだと指摘。その理由として、中国の都市化はまだ終わっておらず、中部や西部にまだまだ発展の余地があること、生活インフラ投資も完了していないこと、インターネット、人工知能、スマートシティー、クリーンエネルギーなどの新技術が新たな投資空間を次々生み出していることなどに言及。中国への投資は日本への投資よりもはるかに高い可能性を秘めているとした。

また、中国経済の国際化も急ピッチで進んでおり、中国企業の対外進出、人民元の国際化、海外留学からの帰国ラッシュに伴う国際的視野を持つ人材の増加、自動車などのハイエンド製造業分野での世界的な優位性といったポジティブな要素を列挙。逆に日本はハイテク産業が米国頼みの状態である上、新型コロナ後には貿易赤字も発生しており、経済は一層厳しい状況に立たされていると指摘した。

文章はその上で「未来を展望すれば、中国は巨大な投資空間を持つグローバル市場だ。それなのにどうして『日本式の衰退』に陥ることができるのか」と結んだ。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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