中国人が植えたキウイフルーツ、なぜ外国企業に訴えられたのか―中国メディア

Record China    2023年8月11日(金) 8時0分

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9日、観察者網は、ニュージーランドのキウイフルーツ生産企業が中国の商人2人を相手取って中国の裁判所に民事訴訟を起こした背景について紹介する記事を掲載した。

2023年8月9日、中国メディアの観察者網は、ニュージーランドのキウイフルーツ生産企業が中国の商人2人を相手取って中国の裁判所に民事訴訟を起こした背景について紹介する記事を掲載した。

記事はニュージーランドのキウイ生産・販売業者であるゼスプリ・インターナショナルが先日、中国の商人2人がサンゴールドキウイを無許可で生産・販売しているとして中国の裁判所に対し訴訟を起こしたと伝えた。

そして、中国はキウイフルーツの原種が最初に発見された場所で、ニュージーランドのキウイフルーツは中国から持ち込まれたものとする一方で、現在ニュージーランドで大規模に栽培されているものは長年の品種改良を経た新品種だと説明。ニュージーランドでは15年かけて累計5万以上の新品種の候補を研究し、最終的にいくつかの優れた品種を選んで商品化しており、サンゴールドキウイがその1つだったと紹介し、皮が薄く透明で、果肉は黄金色、ジューシーで濃厚、心地よい酸味があり、平均的な品種よりも栄養密度が高いといった特徴を持つとした。

また、ニュージーランドの世界市場におけるキウイフルーツの優位性は品種改良技術のもとで成り立っており、新品種の知的財産権の保護に特に注意を払っていると指摘。自国の農家でさえ、ライセンス料として1ヘクタール当たり数万ニュージーランドドル(1ニュージーランドドルは約87円)を支払う必要があり、中国でも「種子法」によって権利が保護されているため、ニュージーランドの認可がなければ、中国の農家もサンゴールドキウイを植えることができないと紹介した。

一方で、ゼスプリがこの数年調査したところ、サンゴールドキウイが中国で大規模に栽培されていることを発見、自国で法的手続きを開始し、2020年にニュージーランドの高等裁判所が中国の権利侵害者に対し約6728万元(約13億4500万円)の賠償金をゼスプリに支払うよう命じる判決を下したと伝え、それでも権利侵害者が後を絶たないことからこのほど中国で訴訟を起こすに至ったと説明した。

記事は、この件について多くの中国のネットユーザーがキウイフルーツの原産地は中国で、ニュージーランドがまず中国にライセンス料を支払うべきだと主張しているとした上で、「原産がどこかという議論は不毛。ニュージーランドのキウイフルーツの原産地は中国だが、1980年代には中国で栽培されるキウイフルーツの80%以上がニュージーランドで生まれた品種だった。中国のキウイフルーツの種子の研究開発と栽培はひどく遅れており、その結果、業界と国際レベルとの間に大きな隔たりが生じていた」と指摘。中国企業が外国企業同様に種子の研究開発に注力する必要があるとした。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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