マッサージVSバー、中国の若者の間ではマッサージに軍配

人民網日本語版    2023年8月12日(土) 10時0分

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中国ではいつの頃からかマッサージ店に列を作る人が中・高齢者から若者へと変わった。

中国ではいつの頃からか、足つぼマッサージや火罐(カッピング)、刮痧(カッサ)、全身マッサージなどを提供するマッサージ店に列を作る人が、中・高齢者から若者へと変わった。そして、中心業務地区(CBD)だけでなく、住宅街にも足つぼマッサージ店や全身マッサージ店などが雨後のたけのこの如くオープンしている。広州日報が伝えた。

口コミサイト・大衆点評で「マッサージ」と入力して検索すると、広州では13万3940件がヒットした。一方、「バー」と入力して検索すると、広州で2万8694件しかヒットしなかった。ナイトライフとして、今の若者はにぎやかなバーよりも、マッサージ店を好むようになっているようだ。

若者がマッサージ店を訪れる主な理由は「リラクゼーション」や「疲労回復」だ。ある会社の役員秘書を務める楠楠さん(仮名、26)は現代都市で働く典型的な「ワーカー」。パソコンに1日中向かっているため、首の痛みや肩こりが深刻だという。友人から勧められて3年前からマッサージ店に行くようになり、今では常連客となっている。「マッサージは一度やったらはまる。一回もしたことがないか、ずっとやり続けるかどちらかしかない」と話す。

ほとんどの若者は、友人の勧めでマッサージ店に行き始めているようだ。インターネットエンジニアの鵬鵬さん(仮名)は、「マッサージ店は通常、心地よい内装で、リラックスできる音楽が流れている。マッサージ店で横になって友達とおしゃべりをしていると、とてもリラックスできて、快適。時にはマッサージ師の話に耳を傾けるのもいい」と話す。週末にマッサージ店に行くと、友達と会える上にリラクゼーションにもなり、鵬鵬さんにとってマッサージ店はお気に入りの社交の場となっている。

値段?それとも環境?手頃な料金の店が一番人気

広州のマッサージ店の料金は通常1時間120元(約2400円)ほど。取材では、一部の若者は「プライバシーも守られているし、ハイクオリティーのサービスを受けることができる」と考え、リッチな雰囲気の高級マッサージ店を好んでいることが分かった。1時間当たり200~300元(約4000~6000円)の料金も許容範囲だという。

しかし、ほとんどの若者にとっては、手頃な料金のマッサージ店がやはり第一の選択肢だ。マッサージ店の常連客である迪迪さん(仮名)は、「私は値段に敏感。1回150元(約3000円)くらいのマッサージ店に、2週間に1度行っている。マッサージ師の腕が良く、料金も手頃なら、毎週行ってもかまわない。家の近くにあるマッサージ店に行くことが多い。街中にある視覚障害者がマッサージしてくれる店なら安いことが多く、1時間80~90元(約1600~1800円)で、マッサージ師の腕も良くて気持ちいい。店の前に列ができていたら、その店のマッサージ師は間違いなく腕がいいということだ」と話す。

その他、中国の病院にはマッサージ科があり、病院でマッサージを受けることもできる。ただ、マッサージ店は何時間かゆっくりできるのに対して、病院は症状を診断し、それに合わせて整骨やマッサージ、骨と関節の位置の矯正などをするのがメーンで、それにかかる時間は通常5~10分ほどだ。

中医学病院で何度かマッサージしてもらったことがあるという迪迪さんは、「マッサージ科はとても混雑していて、特に週末は予約がなかなか取れない。なので、前もって予約を入れておくと安心だと思う」としながらも、「病院のマッサージや針灸は、神経因性疼痛にはとても効果的。でも、街中のマッサージ店のように長時間ゆっくりすることはできない」と付け加える。

こうした点について、広州医科大学附属中医学病院の馬衛東医師は、「整骨や関節矯正などが必要な場合は、痛みがひどくなったり、もっと深刻な病気の原因を作ったりしないためにも、街中のマッサージ店に行くのは控えた方がいい。頚椎症を例にすると、頚椎の動きが制限されたり、動かすと痛みが増したりし、めまいや吐き気、歩行時のふらつきといった症状が伴う場合は、病院に行った方がいい。若者はよく運動し、できるだけ屋外で活動してほしい。そして、普段の仕事や生活において、座る姿勢に注意し、座っている時間が長くなった場合は、手を止めて少し体を動かした方がいい」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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