2023年8月10日、中国メディア・鳳凰網は香港でタクシーが法外な運賃を要求するトラブルが相次いでいることを報じた。

記事は、香港のタクシーによる「ぼったくり」問題が再び社会的関心を呼んでいると紹介。中国のSNS「小紅書」で20万人以上のフォロワーを持つ中国本土の観光客が先日動画を投稿し、蘭桂坊（ランカイフォン）のナイトライフ地区から銅鑼湾（コーズウェイベイ）地区までの5キロほどを移動する際、タクシー運転手に4回も乗車拒否された上、捕まえたドライバーからメーター制運賃を拒否されて法外な価格を提示されたことを告白したと伝えた。

この観光客によると、通常8分の道のりで60香港ドル（約1100円）が相場であるにもかかわらず、2人のドライバーから200香港ドル（約3700円）を要求されたという。交渉の末、そのうち1人が150香港ドル（約2800円）に値下げするもこれが「最低価格」だと主張、最終的に100香港ドル（約1900円）まで下げることに成功したものの、それでも相場より高く、なおかつ乗車するまでに30分以上待たされたと明かしたことを紹介した。

記事は、この観光客が「香港のタクシー運転手を批判するためではなく、当局に規制を厳しくするよう求めるためにビデオをシェアした」と説明したことを紹介。そして、文化スポーツ・観光局の楊潤雄（ケビン・ユン）局長が「乗客に過剰な料金を請求することは違法であり、観光客にも地元の人にもあってはならないこと。法を犯したタクシー運転手に対して、法執行機関が適切な措置を取ると確信している。ほとんどのタクシー運転手は法律を守っており、一部の運転手の不正行為によって街やタクシー業界全体のイメージが悪くなることは避けたい」と語ったことを伝えた。

香港ではタクシードライバーによる乗客、特にインバウンドの旅行者への過剰請求や乗車拒否が慢性的かつ根本的な問題になっている。特にナイトライフ・エリアにおいて悪質な行為がまん延しており、7月にも相場価格の5倍を請求した32歳の運転手が逮捕されたという。（翻訳・編集/川尻）