「スープの冷めない距離」望む都市部の高齢者―中国

人民網日本語版    2023年8月21日(月) 5時0分

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中国の都市部の高齢者は家族とのふれあいに対する期待が高く、回答者の9割近くが子供と「同じ都市に住んでいるが、同居はしていない」ことを望む傾向があるものの、「スープの冷めない距離」を希望している。

16日に北京で開催された第2回「中国保険・高齢者ケア融合と発展フォーラム」で、「中国商業高齢者ケアサービス需給洞察白書2023」が発表された。同白書によると、都市部の高齢者は家族とのふれあいに対する期待が高く、回答者の9割近くが子供と「同じ都市に住んでいるが、同居はしていない」ことを望む傾向があるものの、「スープの冷めない距離」を希望していた。

白書は大家保険集団とニールセンIQが共同発表したもので、中国25省(自治区・直轄市)の都市部に住む中高年住民1526人を対象に行われた。白書によると、中国の都市部の高齢者世帯の典型的な構成は2人の高齢者に1人っ子と孫というもので、介護を子供に頼り続けることは難しい。89%の高齢者は子供と「同じ都市に住んでいるが、同居はしていない」ことを望む傾向があり、子供とは離れて暮らすことを望んでいる。しかし、それと同時に家族とのふれあいを望む気持ちも強く、44%の高齢者は子供が頻繁に訪ねてくることを望んでおり、子供が自分と身近にいられる時間を持てるように、自分と子供のために家事代行サービスの料金を負担しようとする人もいた。

また、家族とのふれあいが高齢者の感情に大きく影響することは注目に値する。二世代同居の場合、ネガティブな感情を抱く高齢者はわずか7%だが、子供が訪ねてくるのが月に1~2回以下の場合は、孤独や抑鬱、焦慮などネガティブな感情を抱く高齢者が約4.6倍の32%に上っていた。離れて暮らすことで子供の足が遠のくことは間違いなく、「スープの冷めない距離」が二世代の居住にとって最良の選択肢となっている。

高齢化が進行し続けるに伴い、老後の生活設計に対する意識も急速に高まっている。

白書によると、都市部の高齢者の40%がすでに老後の生活設計を始めており、健康、家族愛・友情、自由が理想的な老後生活の「三種の神器」となっている。従来型の在宅介護を選ぶ人の割合は依然として最も高い(72%)ものの、CCRC(持続的なケア付きの高齢者コミュニティー)を選ぶ人の割合もすでに21%を超えており、「子供の家や病院に近い」老後生活が高齢者とその子供にとっての理想となっている。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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