トキの放鳥開始から10年 絶滅寸前から個体群拡大へ―中国

CRI online    2023年8月28日(月) 5時30分

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今年は、中国北西部の陝西省の秦嶺山脈以北の地域で、飼育されていたトキを野生化するための放鳥が始まって10周年にあたります。

今年は、中国北西部の陝西省の秦嶺山脈以北の地域で、飼育されていたトキを野生化するための放鳥が始まって10周年にあたります。トキは中国の一級保護野生動物です。2013年に陝西省北部銅川市で放たれたトキはわずか32羽でしたが、そのことがトキの生息地が長江流域から黄河流域に拡大する幕開けとなりました。

トキはかつて、東アジア地域に広く分布していましたが、1970年代までに絶滅の危機に瀕しました。1981年5月に陝西省漢中洋県で発見されたトキ7羽は、世界にわずかに残っている野生のトキとされました。しかしその後は保護の強化に伴って、トキの個体数は大幅に増加しました。早い時期は、トキの生息地が秦嶺南麓に集中していましたが、かつての歴史的分布地に徐々に生息するようになりました。トキの生態の復活は、重要な保護計画とされました。

陝西省林業局の常秀雲技術者

陝西省林業局の常秀雲技術者は「絶滅危惧種を保護する最良の措置は、その歴史的分布を回復することだ。歴史的分布地ならば自然の群を回復することができる」と説明しました。

当時の陝西省林業庁の専門家チームは2013年、実地調査を経て、銅川市耀州区を初の秦嶺以北のトキ野生化放鳥地を最終的に選定しました。現地は湿地の保護と修復を推進する一連の措置を打ち出し、社会全体も保護に参加しました。2014年春には銅川で、野生状態で生まれたトキの幼鳥2羽が確認されました。野生化のための放鳥から10年が経過した今年までに、野生状態で生まれ育った「銅川戸籍」のトキは累計で202羽に達しました。(提供/CRI

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