中国製EVにダンピング調査、EUの危機感「太陽光発電と同じ轍は踏まぬ」―独メディア

Record China    2023年9月15日(金) 16時0分

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独メディアのドイチェ・ヴェレは14日、EUが中国の電気自動車(EV)に対してダンピング調査を実施することについて、EUに「太陽光発電と同じ轍は踏まない」との意図が見えると報じた。

独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は14日、EUが中国の電気自動車(EV)に対してダンピング(不当廉売)調査を実施することについて、EUに「太陽光発電と同じ轍は踏まない」との意図が見えると報じた。

記事によると、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は中国のEVに対する調査開始を発表した際、数年前に欧州の太陽光発電産業が崩壊した例に言及。「EUは中国の不公正な貿易手段がわれわれの太陽エネルギー産業にどのような影響を与えたかを忘れていない。このようなことはEVで繰り返してはならない」と強調した。

太陽光発電をめぐっては、中国政府が多額の補助金を出したため欧州のライバルメーカーが市場から撤退することになった経緯がある。フランスのローレンス・ブーン欧州問題担当相はEUの方針に支持を表明し、「太陽光パネルのように、過剰な補助金を受けたEVがわれわれの市場に入り、われわれの会社を危機にさらすことは許さない」と述べた。

記事は、「中国の太陽エネルギー産業が欧州市場に進出した際、その巨大な生産力と価格の安さが欧州企業を苦しめ、2011年からわずか数年の間に欧州企業の倒産が相次いで発表された。2013年5月、EUは中国製の太陽光パネルに懲罰関税を課すと発表。一方、中国はEU産の化学製品やワインなどへの反ダンピング調査で応じ、貿易戦争に懸念が高まった」と説明した。

さらに、「2018年には中国メーカーに条件付きで欧州での販売が認められることになったが、時間の経過と共に欧州では中国製太陽光発電設備への依存度が高まった。ドイツのフラウンホーファー研究所の試算によると、EUの太陽光設備は世界シェア1%に過ぎず、中国は75%を占めている」と指摘。「こうした大きな依存は、ロシアウクライナ戦争でエネルギー事情がひっ迫する中、中国政府は欧米を容易に脅すことができるという懸念を呼んでいる」と伝えた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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