Record China 2023年9月25日(月) 5時30分
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台湾国防省部は最近になり、中国大陸部の「地上軍の動向を監視」と発表した。軍事専門家の宋忠平氏は、同発表には米国の「深謀」があると分析した。写真は台湾国防部のX(旧ツイッター)投稿より。
中華民国国防部(台湾国防省部)は中国人民解放軍に台湾に関連する動きがあった場合に、その状況と自軍の対応を発表する作業を繰り返している。21日には、大陸側の各種軍用機が台湾周辺を飛行したことに加え、台湾軍側は「共同の情報収集および監視手段を使用してこれらの活動を密接に追跡し、同時に中共の遠距離火力、ロケット部隊、および福建省大埕湾周辺の陸上部隊の動向を監視し、任務機、艦船、および陸上ミサイルシステムを調整して対処した」と発表した。台湾側が大陸の地上部隊の動向に、しかも場所を特定して触れることは異例で、その意味することに関心が集まった。
台湾軍側の言及は、大陸の地上部隊も台湾にとっての脅威と認識していることと、台湾側が監視能力を有していることを示したものと理解されている。問題は、台湾側に大陸の地上部隊の動向を知る能力があるかどうかだ。
台湾メディアの聯合報は、台湾軍は長距離対地偵察レーダーを配備していないと指摘。台湾ではまた、匿名を条件にした当局関係者の話として、台湾軍の情報収集の手段には、同盟国による情報ルートも含まれると説明する報道もあった。
大陸側の軍事専門家の宋忠平氏は22日、中国メディアの環球時報の取材に応じて、「台湾軍は解放軍の各軍・兵種の動きに比較的関心を寄せている。ただこれまでは解放軍の地上部隊を偵察する能力がなく、せいぜい台湾島周辺を巡航する艦船と軍用機に対する監視を実施する程度だった」と指摘した。宋氏は、台湾側が最近になり、解放軍の地上部隊について言及したことは、「米軍が台湾軍を米国の情報監視体制に組み入れ、米国側が台湾に軍事情報を提供している事実を示したことにほかならない」と解説した。
宋氏はまた、米国が台湾側に解放軍の動向の情報を提供しているのは、解放軍の「脅威」を強調するための意図的な動きとする見方を示した。宋氏はさらに、「台湾軍に、解放軍が大陸沿海の省や市に展開する軍事施設に対抗する力はない。米国は恐らく、台湾軍が長距離誘導兵器をもっと購入して、沿海や大陸奥地に存在する解放軍の軍事能力に対抗するよう促しているだろう」と主張した上で、台湾軍の「解放軍地上部隊の動向監視」が解放軍に与える脅威は限定的だが、米国が、提供した情報を台湾に武器を売り込む口実にしつづけるのであれば、警戒せねばならないと論じた。(翻訳・編集/如月隼人)
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