台湾初の国産潜水艦進水、対中抑止力を強化、日米など10数カ国が建造に協力

Record China    2023年10月7日(土) 11時0分

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台湾は9月末、初めて自主建造した潜水艦を進水させた。対中抑止力の強化が狙いで、第1号の建造に当たっては、米国や日本など10数カ国が協力したとみられている。

台湾は9月末、初めて自主建造した潜水艦を進水させた。対中抑止力の強化を狙いに計8隻の建造が予定される国産潜水艦の第1号。伝説の大魚にちなんで「海鯤」と命名された。第1号の建造に当たっては、米国や日本など10数カ国が協力したとみられている。

ロイター通信などによると、ディーゼル機関型の海鯤は全長約70メートル、幅約8メートル。排水量は約2500~3000トンで、建造費は約494億台湾元(約2300億円)とされる。10月から試験航行を始め、2025年に海軍に引き渡される予定だ。

米ロッキード・マーチン(LMT.N)製の戦闘システムを利用。米海軍が使っているMK48魚雷を装備している。

蔡英文総統は9月28日に南部の高雄市で行われた進水式で「かつて台湾製潜水艦の開発は不可能と考えられていたが、台湾人が設計して建造した潜水艦がここにある」と述べ、台湾の海軍力強化で重要な役割を果たすと強調した。

これに対し、中国国防部報道官は、定例会見で台湾の潜水艦について質問されると、「(台湾は)自らを過大評価しており、不可能なことを試みている」と指摘。「人民解放軍が太平洋に入るのを防ぐという話は、全く馬鹿げている」と一蹴した。

米誌フォーブスによると、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は今年1月、中国による台湾侵攻を想定した実戦さながらのシミュレーションを行った。結果は中国軍の奇襲がどの程度成功するかや中国軍による緒戦のミサイル集中攻撃に先立って、米軍が西太平洋でどのくらい入念に兵力を分散させているかに大きく左右された。

検討された24のシナリオの大半で、台湾と支援国側は人員や装備に大きな損害を被るものの、最終的に勝利するという結論になった。そして勝利した場合、潜水艦と爆撃機という二つの重要な兵器が大きな役割を果たしていた。

同誌は「海鯤級の潜水艦8隻が配備されれば、中国側の艦隊に対して米国主導の台湾防衛側が展開できる潜水艦や魚雷の数は20%ほど増える。日本の海上自衛隊が運用する潜水艦22隻の一部が加われば、その戦力はさらに増す」とも伝えた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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