Record China 2023年10月14日(土) 6時0分
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中国のニュースサイト・澎湃新聞に11日、「日本はまだモバイル決済時代に入っていない」とする記事が掲載された。資料写真。
中国のニュースサイト・澎湃新聞に11日、「日本はまだモバイル決済時代に入っていない」とする記事が掲載された。
記事は「日本とモバイル決済時代の距離は遠かったり近かったりだ」と述べ、道端の自動販売機で中国の決済アプリが使えると中国にいるような感覚になるが、「日本はもはや『現金社会』ではない」と思うたびに「支払いは現金のみ」の一撃に遭うと紹介。また、2次元コードのQRコードを1994年にデンソーウェーブが開発したことを伝えた上で、「約30年が経過して2次元コードが主要決済ツールとなる中、キャッシュレス決済、とりわけ2次元コードを代表とするモバイル決済において日本は依然として手探り的に受け入れている段階にある」と指摘した。
そして、中国ではアリペイ(支付宝)とWeChatペイ(微信支付)の二大勢力が形成されているが、日本のモバイル決済市場は飽和からは程遠く、多くの企業が「日本のアリペイやWeChatペイ」になることを期待して自社サービスの投入を競っていると説明。さらに「決済プラットフォームが多くてもこれは日本がすでにモバイル決済時代に入ったことを意味するものではない」「小さな店について言うと、現金での取り引きこそ変わらない選択だ」と続け、モバイル決済が小規模店舗でなかなか導入が進まないのは「設備の入れ替えコスト」「経営者と消費者の年齢」「モバイル決済利用がまだ習慣化していない」の3点が原因かもしれないと論じた。
一つ目の「設備入れ替えコスト」についてはラーメン店を例に挙げ、「注文とレジ対応にかかる人件費を節約するために、入り口に注文用の機械が置かれている。機械が受け付けるのが現金だけでモバイル決済を導入したい場合、店側はそれを入れ替える必要がある」としている。
二つ目の「経営者と消費者の年齢」では「観光スポットから遠く離れた街角にある小さな店は経営者も常連客も全体的に見ると年齢が高めで、キャッシュレス取り引きは得意ではない」との考えを示し、大阪で訪れた高齢夫婦の経営する飲食店でのエピソードを紹介。店主より年上とみられる人など、なじみらしき客が次々来店したといい、「支店を持たず、回転率を追求せず、ほぼ常連客向けに商いをするこうした店では、売り手も買い手もモバイル決済に対する需要がそれほど高くない」と指摘した。
三つ目の「習慣化」については「中国では家で育てた野菜を道端で売る高齢者の野菜かごの辺りにも2次元コードが用意されているはずだ」とした上で、「日本の小規模店舗が新たな決済方法への対応に積極的でないのは、モバイル決済がまだ全国民的な習慣になっていないことが大きい」「日本人は外出する際、ほぼいつも現金を持って出るだろう。観光客が集まるエリアを除き、現金のみの対応で経営者が損をすることはほとんどないはずだ」と言及。そして、「消費者の習慣が経営側の積極性に影響を与え、経営側が提供するチャネルもまた、消費者の習慣形成に影響している」との見方を示した。(翻訳・編集/野谷)
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