Record China 2023年10月13日(金) 7時0分
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中国山東省棗荘市の高校の運動会で生徒が安倍晋三元首相の銃撃事件を題材にした寸劇を披露したことについて、中国の評論家、朱昌俊氏は「ヘイト教育」の広がりに懸念を示した。
中国山東省棗荘市の高校の運動会で生徒が安倍晋三元首相の銃撃事件を題材にした寸劇を披露したことについて、中国の評論家、朱昌俊(ジュウ・チャンジュン)氏は「ヘイト(憎悪)教育」の広がりに懸念を示した。
中国SNSの微博(ウェイボー)でこのほど、高校生が安倍氏銃撃事件を再現して東京電力福島第一原発の処理水海洋放出を非難する様子を映した動画が拡散した。
動画では、学校の運動場で、黒い服を着た男子生徒が踏み台の上に乗り、何やら演説を始めたところ、別の男子生徒がおもちゃの拳銃を2発打ち、台上の生徒が2発目で倒れた。その背後で生徒らが「2発の銃声が屍骨(しこつ)を寒くし、汚水は海に排され後患を遺(のこ)す」と書かれた横断幕を広げると、見ていた生徒らから歓声があがった。安倍氏役の生徒は護衛役の生徒らに担ぎ上げられて拍手や歓声の中で退場した。
動画を見た中国のウェイボー利用者からは「無知な年ごろからこんな思想を強制的に植え付けられるなんて、かわいそう」「子どもたちは教育の被害者だ」などのコメントが寄せられた。
朱氏は、中国メディアへの寄稿で、「この寸劇が学校という場で公然と行われたのは、形を変えたヘイト教育だ。多くの人の頭の中にある、ある種の憎悪感情を一層刺激する」と指摘。「ヘイト教育は、子どもらの健全な民族アイデンティティーの確立に役立たないどころか、むしろ極端かつ敵対的な思考の強化につながりかねない」「ヘイト教育の害悪を認識し、子どもらがそれから遠ざかるよう手助けすることも、親の責任であるはずだ」などと論じた。(翻訳・編集/柳川)
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