不注意？それとも“コメディ”的なシナリオ？不可解な現金輸送車襲撃事件―湖北省

2007年6月25日、湖北省荊州市でどうにも出来すぎた現金輸送車強奪事件が発生した。

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25日午前、1台の現金輸送車が楚天高速道路株式会社に到着した。黒塗りの乗用車が後をつけていたが、輸送車の職員は誰も気づかなかったという。到着後、銀行職員2人、銃を持ったガード2人が車から降り、現金の回収に向かった。輸送車には運転手1人が残された。この会社の現金はまだ回収していないものの、それまでに回収した57万元（約912万円）もの大金が積まれていただけに不用心だったといえる。

しかし本当に不用心なのはこれからだった。ガードらが車を降りた2分後、運転手は急に尿意を催してしまい、その会社のトイレに駆け込んだ。輸送車の方は、ドアの扉をきちんと閉めずキーも刺したままという不用心の極みだったという。強奪犯にとってはまさに天佑とでもいうべきか、この隙をついて、後をつけていた黒塗りの乗用車から2人の男が現れ、いともたやすく現金輸送車を奪い去った。

現金輸送車は現場から2km離れた国道で発見されたが、現金が入っていたアタッシュケースは消えていた。現金輸送車をつけねらう強奪犯が後をつけているときに、運転手が尿意を催して車を離れるなど、まるでコメディ映画のようなシナリオだ。不用心と不注意がもたらした、あきれるしかない事件にも思えるが、捜査を進めている警察は出来すぎたシナリオに内通者の存在を疑っているという。現在、輸送車の運転手らを拘束、取り調べを進めている。（翻訳・編集/KT）