日本の東南アジア外交、「道を踏み外すな」と中国メディア、米国の空白埋める?

Record China    2023年10月22日(日) 8時0分

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日本の東南アジア外交を中国メディアが取り上げ、「道を踏み外すな」とけん制。「米国の東南アでの影響力低下による空白を埋めようとしているとの説も」との見方を示した。

日本が力を入れている東南アジア外交を中国メディアが取り上げ、「道を踏み外すな」とけん制した。この中では中国への対抗意識があるとして「岸田文雄内閣は『日本流』の外交により、米国の東南アジアでの影響力低下による空白を埋めようとしているとの説さえある」との見方を示した。

日本と東南ア諸国との関係について、中国網は「第2次大戦後、日本の外交において常に重要な位置を占めている」と指摘。「これには当時の冷戦を背景とする政治的な意義があり、また戦後日本の回復の経済的な意義もある。日本の東南アにおける経済活動(日本企業の対東南ア投資に便宜を図る)は、関連する東南ア諸国の発展に貢献した」と述べた。

しかし、「21世紀に入ると中国を含む多くの発展途上国と新興市場国が急速に発展し、世界構造に持続的かつ深い変化が生じている」と分析。「特に近年、米国側の挑発と圧迫により中米の駆け引きが突出している。東南ア諸国は中米の間で右往左往し、さらに中日の間でバランスを保つ必要がある。日本でさえも中米の間で一定の選択を迫られる」と続けた。

「日本流」に関しては「通常、経済協力により信頼関係を構築し、日本の影響力を拡大することと理解される」と説明。「日本の経済外交には政府開発援助(ODA)、投資、貿易という3本柱があり、日本は東南アにとって確かに重要な経済パートナーだ。上川陽子外相が10月上旬に訪問したベトナムなど東南ア4カ国のうち、タイは日本との関係が安定しており、日本はタイに巨額の投資を行っている」とした。

さらに「ベトナムはインフラ整備の支援を必要としており、日本はそこで影響力を発揮しようと勇み立っている」と言及。「日本は近年、ベトナムおよびブルネイと中国の島しょをめぐる係争を利用し、介入することで、2国をさらに抱き込もうと試みている」と警戒感をあらわにした。

中国網は「国際構造が変化する中、日本が米国の『インド太平洋戦略』に協力して中国を抑圧し、米国が東南アで残したいわゆる『空白』を埋め地域諸国を抱き込もうとしても、日本にそんな力はとっくに備わっていない」と断言。「日本は抱き込みを強めているが、東南ア諸国は中米の間で依然として完全な立場表明を拒否しており、中日の間でバランス外交を放棄することはない」と強調した。

その上で「東南ア諸国は戦後日本が長年付き合ってきた経済パートナーだが、今になり経済協力を手段とし多くの政治的内容を交ぜるのであれば、日本が東南アで長年かけて築いてきたイメージを損ねるだけだ」と批判。「『日本流』の外交は米国と共に分裂を引き起こし自他に害をもたらすのではなく、東南アを含むアジアで引き続き共に安定と繁栄を促進するべきだ」と主張した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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