高速交通警察廊坊大隊の警察官が少年が自動車を運転しているのを発見した場所は、北京大興国際空港に乗り入れる同空港北線高速道路だ。23日午前10時ごろだった。空港に乗り入れる車両を検査していたところ、河北省ナンバーのタクシーを運転していたのは、幼い容貌をした少年だった。調べたところ13歳になったばかりの少年で、同乗していた2人はそれぞれ13歳と16歳と分かった。

運転していた少年の父はタクシー運転手で、少年は常々、助手席に乗って父親の運転を見ていたので、運転の仕方を覚えたという。少年は22日に父親とけんかをして、その日の夜に父親が眠っていた隙に、タクシーのキーを盗んだ。24日午前0時ごろだったという。中国では日本と違い、タクシー運転手は自分専用の車両を管理し、勤務していない時には自動車を自宅近くに駐車している場合が多い。

車のキーを盗んだ少年は友人2人に「出ると言ったら旅に出るんだ」と声をかけて誘い、同乗させて出発した。まず、地元の河北省保定市の郊外の道路を走った。そして遼寧省に行くことに決めたが、車にナビゲーション機がついていなかったために遠回りした。高速交通警察に発見された時には10時間連続で運転し、走行距離は500キロ近くに達していた。

高速交通警察廊坊大隊に呼び出された未成年者3人の保護者は24日午後4時ごろ、署にやって来た。警察側は保護者と子供に安全教育を行い、保護者に対しては未成年者の監視を強化し、交通安全にかかわる危険行為を二度としないよう強く求めた。（翻訳・編集/如月隼人）