中国のハロウィーンは西側よりもよっぽど面白い―米メディア

Record China    2023年11月1日(水) 16時0分

拡大

米ボイス・オブ・アメリカ(中国語版)は10月31日、「中国のハロウィーンは西側のそれよりもよっぽど面白い」との記事を掲載した。

米ボイス・オブ・アメリカ(中国語版)は10月31日、「中国のハロウィーンは西側のそれよりもよっぽど面白い」との記事を掲載した。

今年のハロウィーンも上海中心部では若者たちが思い思いの仮装をして街に繰り出した。具体的な数は不明だが、上海地下鉄はイベントが行われた地域の近くの地下鉄駅が一時封鎖されたとの通知を出すほどだった。また、一部の中国メディアは「人が集まるエリアは出ることは可能だが入ることはできない規制状態になっていた」と報じた。

記事によると、参加者らは米国のキャラクターのバットマンやドナルド・トランプ氏、今年炎上したライブ配信者の李佳[王奇](リー・ジアチー)氏などの仮装をした。中には上海総合指数の下がり続ける株価チャートを胸に貼り、手にニラ(搾取される人を意味する)を持つ人もいたほか、性的なコスプレをした男性が警察に連行される場面もあり、あるブロガーは「上海のハロウィーンは面白すぎる」と投稿したという。

また、作家の魯迅に扮した参加者が群衆の中で魯迅の著書の一部を読み上げて若者に声を上げるよう促し、近くにいた警察官に追い払われたり、新型コロナウイルスの感染対策に当たった「大白」と呼ばれる防護服の作業員のコスプレをした人が恐竜のコスプレをした人の口や鼻を綿棒でぬぐう仕草をしたりした。別の動画ではこの「大白」2人が警察官に連れていかれる様子も映っていた。

記事はこの「大白」について、「中国で3年間続いた『ゼロコロナ政策』の皮肉の対象になっている」と説明。また、葬式用の花に扮し、先日死去した李克強(リー・カーチアン)前首相を追悼するようなプラカード掲げた参加者は、警察官に制止され、小道具も没収されたという。

このほか、政治的に敏感な仮装も多く見られたといい、記事は「上海のハロウィーンは遊びだが、一部の仮装に人気が集まったことは、参加者の社会問題への共感の表れであるとも指摘されている」と説明。あるブロガーはSNSに「ハロウィーンの仮装は表面的にはお祭り騒ぎだが、多くの仮装の背景には人々の心の傷があった。それがこの日、分かち合う機会を得たのだ」とし、「このようにして『孤島』がつながり『陸地』となった。私たちは思っていたほど孤独ではなかったと確信した」とつづったという。

記事は、中国の民族主義者の間ではハロウィーンが西側の文化侵入だとの指摘が相次いでいる一方、中国当局は上海でのハロウィーンのイベントについて今のところ態度を示していないと言及。共産党機関紙・人民日報系の環球時報の元編集長・胡錫進(フー・シージン)氏も「政治が関係しない分野で人々、特に若者たちに自由な空間を与えることは問題にならず、多くの場合、私たち集団の気分がより楽観的で自信を持つようになるだろう」と前向きなコメントを残していると伝えた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携