韓国・尹錫悦大統領が「朴正熙元大統領追悼式」に初出席、「梨泰院事故追悼式」には参列せず

Record Korea    2023年11月3日(金) 11時0分

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韓国の尹錫悦大統領は10月末、日本人2人を含む159人が死亡したソウル・梨泰院雑踏事故1年の追悼式への参列を見送る一方、朴正熙元大統領の追悼式には現職大統領として初めて出席した。写真は梨泰院。

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は10月末、日本人2人を含む159人が死亡したソウル・梨泰院雑踏事故1年の追悼式への参列を見送る一方、朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の追悼式には現職大統領として初めて出席。左派系紙は「保守勢力に対する切ない求愛」と皮肉った。

ハンギョレ新聞によると、尹大統領は10月26日、サウジアラビアとカタール歴訪を終えて帰国してから約2時間後、国立ソウル顕忠院で開かれた「朴正煕元大統領逝去44周忌追悼式典」に出席。「祖国に対する愛と情熱で産業化の偉業を成し遂げた朴正煕大統領を追悼するこの席で朴大統領の洞察力と決断と勇気を学ばなければならない」とあいさつした。

やはり朴元大統領の追悼式に参列した朴槿恵(パク・クネ)元大統領には「子としての悲しみに対して深い哀悼の意を表する」と述べ、並んで墓参りもした。

これに対し、尹大統領は梨泰院雑踏事故の遺族から招待された29日の追悼式には顔を出さなかった。大統領室は追悼式が遺族だけでなく「共に民主党」など野党4党による共催だったことを挙げ、政治集会だから行かないと理由付けした。

聯合ニュースによると、尹大統領はこの日、ソウル市内の教会で行われた追悼礼拝には出席。「昨年の今日は私が人生で一番大きな悲しみを持った日」として、「国民の一人として私たちにはより良い世の中をつくらなければならない責任がある」と言明。「必ず安全な韓国をつくり、亡くなられた方々の犠牲を無駄にしない」と強調した。

こうした尹大統領の対応について、ハンギョレ新聞は社説で「今、大統領から慰められるべきは大統領による赦免で釈放された朴槿恵元大統領なのか、これまで一度たりとも大統領の謝罪を聞けていない梨泰院惨事の遺族たちなのか」と指摘。「野党4党の共催を口実にしたのは実に稚拙だ」と非難した。

さらに「大統領に従って政府与党も、遺族による『梨泰院惨事真相究明特別法』制定要求を一蹴してきた。追悼式が野党との共催で行われることになったのも、尹大統領と与党が一貫して無関心と無視の態度をし続けてきたからだ」と批判。「野党による共催が本当に問題なら、与党も主催者となればよいではないか。梨泰院惨事に対する尹大統領の不満と心の狭さばかりをあらわにしているのだ」と続けた。

その上で社説は「尹大統領の言う『統合』とは結局、味方だけに対する半分だけの統合ということがはっきりした」と論難。「総選挙が近付いている。状況が不利だと思ったら、その時は何と言って『統合』を語るか見ものだ」とやゆした。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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