Record China 2023年11月7日(火) 5時0分
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中国メディアの参考消息は1日、「中国は産業用ロボットを利用することで労働力不足に備える」とする香港英字メディア、サウスチャイナ・モーニング・ポストの記事を取り上げた。
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記事はまず、「中国東部の長江デルタ地帯の繊維工場で驚くべき変化が起きている」とし、「伝統的に労働集約型のこのセクターは、他のいくつかのセクターと同様にロボットによる生産への移行を進め、従業員を高度に専門化・自動化された機器に置き換えている。企業がそうするのは、人件費を安定させ、総人口に占める労働力の必然的な縮小に備えるためだ」とした。
記事によると、年間生産3億元(約60億円)の工場は、以前は維持するために約100人の労働者を必要としていたが、今ではほぼ無人で、生産を維持するのに必要な労働者は4~5人だけだ。
ロボットによる生産は、この地域の産業チェーンを統合し、東南アジアや中国の内陸部など人件費の安い場所への移転を防ぐための方法の一つだ。
自動化への傾向は、出生率の低下と急速な高齢化社会が世界第2の経済大国の将来に対する懸念材料となっている中でもたらされている。
上海市、江蘇省、浙江省を含む長江デルタ地帯の繊維工場は、中国の最近の人口変化で最も大きな打撃を受けている。
中国は産業用ロボットの利用を拡大している。業界関係者や製造業者らによると、先進技術とスマート製造が、地政学的な複雑さを回避し、ほぼ避けられない人口動態の変化に対処する鍵となる。
広東省南部の製造業の中心地である東莞市をはじめとする都市は、ローエンド生産から先端製造への独自の移行を開始し、電気自動車(EV)などの新エネルギー車、太陽光発電、エレクトロニクス、リチウム電池の研究に取り組んでいる。
中国の工業・情報化省によると、中国は2023年1~8月に前年同期比2.3%増の28万1515台の産業用ロボットを生産し、7月までに約8000のデジタル工場とスマート製造工場を設立した。
中国の現在の「ロボット密度」、つまり製造労働者1万人当たりのロボット台数は392台だ。この数字は23年の世界ロボット会議で発表されたもので、18年の140台、16年の68台から増加している。
国際ロボット連盟(IFR)によると、中国の総稼働在庫は22年に150万台の大台を突破し、29万台が設置された。これは同年に世界中で設置された産業用ロボットの半数以上に相当する。
IFRによると、中国は150万台のマイルストーンを突破した唯一の国だ。欧州全土で72万8391台、北米で45万2217台が稼働している。ロボットの導入は主に自動車、機械、電子産業などのセクターによって推進されている。
中国は、20年の製造部門におけるロボット密度を25年までに倍増させることを目指している。
アジア製造業フォーラムの事務局長、ルオ・ジュン氏は「高齢化は要因の一つにすぎない」とし、「さらに重要なのは、産業の転換と高度化の必要性が拡大し続けており、これが中国の産業用ロボットの成長率を世界1位にし、今後もその水準を維持することにつながるだろう」と語る。
同氏によると、ロボットを主導的な役割に据えることで、中国は世界の工場としての地位に挑戦しようとする新興国市場と競争しながら、強固な産業システムを維持できる。同時に、中国では新エネ車、リチウム電池、太陽光発電など多くの新興セクターが急速に台頭している。
中国誌の財貿経済に掲載された記事は、中国の産業用ロボットの稼働在庫は50年までに約298万台になると予測し、ロボット自体の効率向上を考慮に入れなければ、「ロボットの配当」は将来の労働力不足の半分以上を占めるだろうとしている。(翻訳・編集/柳川)
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