2023年11月6日、中国メディアの毎日経済新聞は、中国の石油化学大手・中国石油化工（シノペック）がカタールから新たに年間300万トンの液化天然ガス（LNG）の供給を受ける契約を結んだことを報じた。

記事は、同社が4日にカタールのエネルギー会社との間で、27年間の液化天然ガス長期間供給契約を結んだことが明らかになったと紹介。契約内容について、カタール側が毎年同社に対して液化天然ガスを300万トン供給するとともに、同社に対し合弁会社株式の5％を譲渡することが盛り込まれているとした。

また、両者間ではカタール北部ガス田第2期生産能力拡張プロジェクトに同社が出資する契約も結ばれ、同プロジェクトでは液化天然ガス生産ライン2本、年間生産量1600万トン分を新たに建設する予定になっていると伝えた。

その上で、同社の馬永生（マー・ヨンション）董事長が今回の供給契約について「両者にとって3件目の液化天然ガス長期供給契約だ。三つの契約を合わせると、カタールのエネルギー会社から年間900万トンの液化天然ガスが供給されることになる。これは、中国の大型天然ガス田1カ所の年間生産量に相当し、天然ガスの供給保障能力をさらに高めることにつながる」と語ったことを紹介している。

記事は、同国の首都ドーハに本部を置く天然ガス輸出国フォーラムが4月に発表した報告によると、同国では昨年液化天然ガスを8000万トン輸出し、オーストラリアを逆転して世界最大の液化天然ガス輸出国となったことが分かったと伝えている。（翻訳・編集/川尻）