江南大学が1日に明らかにしたところによると、同大学の饒義剣教授のチームはセルコスポリンによる太湖の藍藻の成長抑制に関する研究を持続的に深め、バイオミメティクスデザインによってさらに効率的な藻類抑制材料を開発した。同方法は淡水湖の水の華問題、特に太湖藍藻の異常発生問題の解決に新たなアプローチを提供し、重要な参考の価値を持つ。これに関連する研究成果はこのほど、環境分野のトップクラスの国際学術誌「Journal of Hazardous Materials」に掲載された。科技日報が伝えた。

饒氏は、「チームは大量の文献の調査研究、長時間の設計と思考を経て、バイオミメティクスにより凝集および光増感作用の2つの機能を持つ新型藻類抑制剤の作成に成功した。これは太陽光を利用しミクロシスチス・アエルギノーサと太湖藍藻の成長を効率的かつ急速に抑制し、凝集および光増感作用の2種類の藍藻抑制メカニズムを持つ。藍藻を急速に凝集してから、その光増感作用により藍藻の成長を効果的に抑制することで、急速かつ効率的に藍藻を除去する。電子顕微鏡ではさらにこの2つの機能を持つ藍藻抑制剤が日照条件下で、藍藻の細胞壁、細胞膜および抗酸化システム、光合成システムを破壊することで、最終的に有害藍藻の成長を抑制することを観察できる」と述べた。

同方法が藍藻抑制のプロセスにおいて、藍藻自身が生み出す毒素（ミクロシスチス・アエルギノーサ毒素）と異臭物質のβ-シクロシトラールの活性を失わせる力を持つことは特筆に値する。これは同複合材料が優れた分解多機能性を持つことを示した。実際の応用において、この2つの機能を持つ藍藻抑制剤は屋外の日照により、わずか7．5時間で太湖藍藻の成長を効果的に抑制でき、太湖藍藻の緑色が大きく減り、藍藻抑制率は95％にも達した。これは同方法の実用の価値をさらに証明した。（提供/人民網日本語版・編集/YF）