Record China 2023年11月8日(水) 9時0分
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6日、新華社は、中国サッカー界で問題になっている「12歳引退」現象について紹介する記事を掲載した。
2023年11月6日、中国メディアの新華社は、中国サッカー界で問題になっている「12歳引退」現象について紹介する記事を掲載した。
記事は、北京市にある少年サッカークラブの監督が先日「いいプレーをする10歳と11歳の子どもは多いが、12歳になると半分いなくなり、13歳になるとチームが成り立たなくなる。4年間かけて苦労して育てたのに、みんな12歳で引退してしまう。この問題を解決しなければ、ユースの育成は意味がなくなってしまう」と訴え、10月末に山東省青島市で開催された中国サッカー協会青少年サッカー選手権でも大会関係者、コーチ、父兄の間でこの話題が熱く議論されたと紹介した。
そして、「学校サッカー」が普及したことで小学生の競技人口が急増する一方、中学生となる12歳を過ぎると激減する現象がすでに2018年頃から起きていると指摘。地方のユースクラブのコーチが「昔はサッカーをすると親が応援してくれ、サッカーに多くの時間を費やすことができた。今はその逆で、親は勉強に熱を上げている。中国にはサッカーの才能ある子どもたちがたくさんいるのだが、親のサポートがなければ才能が開花することはない。中国サッカーの未来は親が握っている」と語ったことを伝えた。
一方で、大会の中で安定した強さを見せた江蘇省蘇州市のU-13女子チームの監督は「12歳で引退」という現象に直面したことがないと語った。同市サッカー協会の副会長はその秘訣(ひけつ)について「優秀な選手を選出する際に、子どもたちの将来について親としっかり話をする。われわれは、サッカーをするすべての子どもたちが大学進学できるよう、トレーニング、試合、勉強のあらゆる面をサポートする。そうすることで、プロのクラブに行けなくても、大学での勉強を通じて卒業後に立派な仕事を見つけることができる。また、コーチに求められるのはトレーニングや競技に関する内容だけでなく、子どもが道徳、知性、体力の全方位的な発達を遂げ、どの家庭も安心できるような人材に育てることだ」と説明したという。
記事は、中国サッカー協会もこの2年で青少年のトレーニング環境改善に向けた措置を取り始め、最近では「青少年のトレーニングを最優先事項として扱う」という方針を打ち出したと紹介する一方、「ユースのトレーニング環境が改善されても『12歳引退』という現象を打破するには不十分。親がわが子にサッカーを続けさせるための保障を与えないことにはどうにもならず、われわれは逸材たちがサッカーから離れていくのを見つめるしかない」という意見が現場の指導者から出ているとした。
そして、「12歳引退」現象は12歳に限ったことではなく、さらに若い段階で勉学を理由にサッカーを諦めざるを得ない子どもたちもいると指摘。「これはサッカー青少年育成の現場における勉学とトレーニングの不調和の表れであり、その両方面からアプローチして問題を解決する必要がある。この現象が打破できない限り、中国サッカーの繁栄は難しい」と結んだ。(翻訳・編集/川尻)
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