Record China 2023年11月11日(土) 6時0分
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台湾の野党が中国籍の配偶者を来年1月の議会選の比例代表候補に擁立する可能性が報じられた。台湾当局は公職就任の際は外国国籍を放棄する必要があると説明した。
台湾の野党「民衆党」が中国籍の配偶者を来年1月の立法委員(国会議員)選の比例代表候補に擁立する可能性が報じられた。台湾で対中国政策を担当する大陸委員会は6日、立候補するためには台湾に戸籍を置いてから10年が経過していなければならず、公職就任の際は外国国籍を放棄する必要があると説明した。
台湾・中央通信社によると、民衆党が中国籍配偶者で台湾新住民発展協会の理事長を務める徐春鶯氏を立法委員選の比例代表候補に擁立する可能性があると週刊誌で報じられたのを受け、台湾では候補者の戸籍や国籍に関して議論が巻き起こっている。
大陸委員会は「外国国籍を有する中華民国国民が国籍の制限を受ける公職に就く場合、就任前に外国国籍を放棄し、就任日から1年以内に当該国籍の喪失を完了させ、証明文書を取得しなければならない」とする国籍法第20条第4項の規定を指摘。規定が適用される対象は「中華民国国民」であり、元の国籍が外国や中国大陸であっても、二重国籍を有する中華民国国民であれば、公職に就く際は他国の国籍を放棄する必要があると補足した。
同時に両岸(台湾と中国)の特殊性により、台湾地区・大陸地区人民関係条例は両岸の人々の往来や交流に関する権利や義務の規定を原則としており、国籍などの憲政レベルや両岸の立ち位置などについては扱っていないと言及。同条例第21条では台湾に戸籍を置いて満10年になって初めて公職への立候補の届け出ができると規定している、とした。
第21条では「台湾地区に入るのを許可された大陸地区の人々は、法律の別の規定がある場合を除き、台湾地区に戸籍を設置してから満10年にならない場合は、公職への立候補の届け出はできない」と定められている。
これに対し、徐氏は5日に記者会見を開き、自身の中華民国身分証と中華民国旅券(パスポート)を公開。2000年に台湾の規定に従って身分証を取得するとともに、中国大陸の戸籍を放棄したと主張した。
一方、台湾の情報機関、国家安全局の蔡明彦局長は6日、中国籍配偶者が台湾で従事する活動が合法でありさえすればこれを尊重するとの立場を示した上で、「もし一部の中国籍配偶者が長期的に統一戦線工作に協力し、ひいては対岸から資金を受け取ったり、台湾で組織を発展させたりするなどの異常な行動を取っている場合、これらの活動を注視するとともに関連の情報を収集し、具体的な証拠があれば司法機関に移送して立件、捜査する」と強調した。(編集/日向)
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