マレーシア航空370便墜落事故、乗客遺族が米ボーイング社などを提訴―中国メディア

Record China    2023年11月19日(日) 7時0分

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17日、南方都市報は、消息不明のマレーシア航空370便の乗客遺族約40人が、マレーシア航空や米ボーイング社らを提訴したことを伝えた。

2023年11月17日、中国メディアの南方都市報は、14年3月に消息を絶ったマレーシア航空370便の乗客遺族約40人が、航空運輸の安全責任の追及と損害賠償請求のため、マレーシア航空や米ボーイング社らを北京市内の裁判所に提訴したことを伝えた。

記事は初めに370便の乗客遺族の一人を取材し、約40人の遺族が北京市朝陽区人民法院から正式な開廷通知を受け取ったことを伝えた。主な被告はマレーシア航空、米ボーイング社、ドイツの大手保険会社アリアンツ、ロールス・ロイス・ホールディングスなどで、11月27日から12月6日にかけて審議が行われるという。

取材を受けた遺族は、「われわれ遺族の主な訴えは、まず被告に対し、乗客遺族への心理面の援助や家族との連絡機関を早く復活させること。もう一つは国際線を運航する航空会社の責任などを定めたモントリオール条約(1999年採択)の規定で、事故発生後に無条件で支払われる『特別引出権』に従い、遺族へ優先的に金銭的援助が支払われることだ。この2つに対する裁判所の判決を通じて、遺族が支えを得られるようにしたい。他には、事故を起こした側や安全の責任者に、謝罪と370便の機体と乗客を見つけるための基金を設立するよう要求する」と語った。

記事は最後に、北京航空航天大学法学部教授の王才亮(ワン・ツァイリアン)弁護士を取材した。王氏は「乗客の親族が提訴したのは、法律と事実に基づいたものだ。航空便は交通機関の中でも高速の部類に属する。運送を請け負った者が乗客を安全に目的地まで運べなかったら、賠償しなければならないのは当然だ。残るのは賠償がいくらになるかの問題だ。ここに注意点が2つある。1つ目は人身の損害について、国によって基準が違う。出発地と航空機の登録地であるマレーシアの賠償基準と、目的地の中国の賠償基準のどちらが高いのかを確かめ、高い方の基準と法律を適用することを話し合う必要がある。2つ目は精神的な損害賠償の問題だ。遺族の精神的ダメージは非常に大きい。だが同様に国によって基準も違う。代理人や専門家が真剣に分析や把握を行う必要がある」と述べた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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