羽生結弦さんの離婚、騒動の本質が置き去りになっている―中国メディア

Record China    2023年11月20日(月) 19時0分

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中国メディアの杭州網は20日、「羽生結弦の105日間の婚姻、スター選手の生活の縛りをどのように解くか」と題する記事を掲載した。

フィギュアスケーターの羽生結弦さん(28)が離婚を発表したことについて、中国メディアの杭州網は20日、「羽生結弦の105日間の婚姻、スター選手の生活の縛りをどのように解くか」と題する記事を掲載した。

記事は、羽生さんが17日に発表した離婚の理由が「お相手が家から一歩も出ることができず、誹謗(ひぼう)中傷やストーカー行為、許可のない取材や報道がなされていたこと」だったと説明。「結婚から離婚まで、わずか105日間しかなかった。離婚が発表されると、世論はたちまち爆発した」とし、「ネットユーザーの矛先は羽生さんに向かい、ネガティブな言葉が並んだ。大量の批判、そして無条件の支持の下にようやく表れたのが、メディアの迷惑行為や誹謗中傷への反省だった」と述べた。

その上で、「ファンや一部メディアによる侵害によって彼の家族が困らされたことがまず先にあり、それから彼の離婚という決定があった。トラフィック至上になっている世論の場において、彼の個人的な要素が無限に増幅され、騒動の本質が置き去りになっている」と強調。「スポーツへの注目が高まる中、高い顔面偏差値と能力を兼ね備えたスター選手に対する追っかけが過熱し、競技場での姿では満足せず、日常生活でより一層のインタラクションが求められている。そうした中で、競技とプライベートの境界があいまいになっていることが、選手らが“普通の人”に戻ることを難しくしている」と指摘した。

そして、中国でも過去に卓球樊振東(ファン・ジェンドン)や王楚欽(ワン・チューチン)といった男子選手が相次いで「個人のプライバシーを尊重してほしい」と呼び掛けたこと、女子バスケットボールの楊舒予(ヤン・シューユー)が「私の個人情報が違法なルートで流出した」と訴えたことを例示。「スポーツ選手にとって、スポットライトの下で仕事をすることは、決してスポットライトの下で生活したいということを表すものではない。衆目を浴びるのは競技場の中にとどまるべきで、それが生活にまで伸ばされるべきではない」と述べた。

記事は、羽生さんのお相手について報じた日本の一部メディアを「失徳メディア」と表現し、「羽生さんの自宅をほぼ1カ月近く張り込み、お相手の姿を捉えて数々の個人情報を公表した。暴かれた情報が真実か否かにかかわらず、こうしたメディアの行為はモラルの限界を突破し、プライバシー権を著しく侵害するものだ」と批判。「時代の記録者、社会の進歩の推進者、公平な正義の番人たるべきマスコミのこうした行為は、フェイクニュースの議論を巻き起こすだけでなく、マスコミの信頼を損ない、ジャーナリズムのモラル失墜という問題を引き起こすものだ」と断じた。

そして、「“ポスト事実”の時代、感情が事実に勝ることが常態化している。われを失ったファン、境界があいまいになった奇形化した追っかけ。目を引くことばかりを追求した報道は、メディアの信用を消耗する」とし、「スター選手を解放するには、ファン、ネットユーザー、報道機関が共同で努力する必要がある。身勝手な感情が選手の生活を縛り付けることは、あってはならない」と結んだ。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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