出荷台数が伸びないアップルを中国メーカーが猛追―中国メディア

Record China    2023年12月14日(木) 8時0分

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12日、観察者網は中国でアップルのスマートフォンの出荷台数が伸び悩んでいる現状を伝えた。

2023年12月12日、中国メディアの観察者網は、複数の市場調査会社などが公開したデータを引用し、中国のスマホ市場でアップル社のiphoneシリーズの出荷台数が伸び悩んでいる現状を伝えた。

記事は初めに、BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCI(Brain-Computer Interface)が公開したデータを紹介した。それによると、今年11月の中国のスマートフォン市場の総出荷台数は前年同期比12.7%増の2871万台を記録したという。各社別の統計では、アップル社のiphoneが市場シェア21.1%の604万4000台で1位だったが、前年同期比で2.2%増と伸び悩む一方で、524万3000台の2位だったシャオミが前年同期比44.1%増、403万1000台の3位だったHONOR(栄耀)が同期比12.6%増、401万4000台で4位だったファーウェイ(華為技術)が同期比75.6%増と大きな伸びを示した。

次に記事は、米調査会社のIDCが公開したデータを紹介した。それによると、今年第2四半期のスマートフォン市場の出荷台数は前年同期比で2.1%減だったが、600ドル(約8万7000円)以上のハイエンドモデルについては、逆に3.1%増だったという。また今年8月以降、アップルのiphone15、ファーウェイのMate60シリーズやvivoのx100シリーズ、HONOR(栄耀)やOPPOのフォルダブルフォン(折り畳みスマートフォン)など、ハイエンドモデルの新製品が相次いで発売されたことで、「消費者や市場で注目を集めるハイエンドモデルに注力することがここ数年の中国スマホメーカーのキーワードになっている。ハイエンドモデルの利益率が高いだけでなく、市場での売上も安定しているからだ」と指摘した。その上でBCIのデータを引用し、4000元(8万円)以上のスマホ市場でアップルのiphoneがシェア50.8%を占めていながらも、前年同月比ではシェア21.2%減で、今年上半期と比較しても、約17%減だったと伝えた。

記事はアップルが中国市場で伸び悩む理由として二つの点を指摘した。一つ目は「イノベーション力が弱くなったこと」で、HONOR(栄耀)の趙明(ジャオ・ミン)CEOがiphone15について、iphone14Proとの大きな違いや業界の発展につながるようなトレンドやロジックを感じなかったと語っていたことを例に指摘した。二つ目は「中国メーカーの猛追」で、ファーウェイのMate60シリーズが中芯国際集成電路製造(SMIC)の製造したチップ「麒麟(Kirin)9000S」を搭載したことでブレイクスルーを果たし、ハイエンドモデル市場でアップルに次ぐシェア22.3%を獲得し、前年の15.6%から上昇を見せたことや、店頭などで予約しても購入には最長で90日かかる入荷待ちの状況が続いていることに加え、市場調査会社Canalysは、iphone15シリーズとMate60シリーズの最終的な出荷台数は僅差になると予測していることから、ファーウェイなどの中国メーカーがアップルを超えるには、生産能力が鍵になると指摘した。

記事は最後に、BCIのデータによると、11月だけでアップル、ファーウェイ、シャオミの3社のハイエンドモデルのスマホが市場シェアの90%を占めていることや、フォルダブルフォン(折り畳みスマートフォン)などで差別化を図る中国メーカーがアップルの独走を止めようとしていることを挙げ、「イノベーション力が尽きそうなiphoneを買えるお金があるなら、中国メーカーのフォルダブルフォンに乗り換えるのも悪くない選択だ。ここ半年のスマホ市場を見ていると、中国メーカーがスマホの差別化で優勢に立つほど、アップルやサムスンのハイエンドモデルのスマートフォンが圧倒されるのも想定内のことだ」と論じた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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