Record China 2023年12月14日(木) 7時0分
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独メディアのドイチェ・ヴェレは12月12日、中国英国商会に所属する企業が中国経済の減速に伴い厳しい経営に直面しており、来年が「重要な年になる」と見ていることを伝えた。
ドイツ国営国際放送局ドイチェ・ヴェレ(中国語版)は12月12日、中国英国商会(British Chamber of Commerce in China)に所属する企業が中国経済の減速に伴い厳しい経営に直面しており、「来年は重要な年になる。何らかの対策を講じなければ、中国経済は深刻な事態に陥る可能性がある」と見ていることを伝えた。
中国英国商会が会員企業に対して今年10月と11月に実施した調査によると、60%の企業は過去1年間に中国でのビジネス展開が難しくなったと回答し、このうち78%は景気が原因と指摘したという。また調査対象となった企業の過半数は地政学的問題の増大が中国でのビジネス展開を難しくしていると回答し、43%は許認可権を持つ監督官庁との問題に直面していると答えている。
ジュリアン・フィッシャー(Julian Fisher)中国英国商会会長は、12月12日に米ブルームバーグのインタビューを受けた際、「企業の立場から言えば、昨年は経営の不確実性があったが、現在は収益の不確実性がある」と述べた。
記事は、調査対象となった中国英国商会会員企業の中国におけるビジネス展開の実情にも言及し、「中国で事業展開する英国企業は事実上現状維持のままで、多くの企業は投資や中国市場参入など重要な決定を先延ばししている」と伝えた。
同商会の調査結果によると、調査対象となった企業約300社のうち、中国ビジネスへの投資を削減あるいは現状維持と回答した企業は全体の55%で、投資を増やすと回答した企業は全体の35%にとどまったという。同商会は、「昨年実施した同様の調査では、企業の61%が削減あるいは現状維持と回答していたため、若干の改善はみられるが、2018年の調査開始以来、年々厳しくなっている状況は変わっていない」と述べた。
記事は「中国が厳格なコロナ対策を放棄した昨年末以来、中国に対する外国直接投資(FDI)は大幅に減速しており、今年第3四半期には初めて四半期赤字を記録した」と指摘し、「地政学的緊張と他地域の金利上昇などが原因で、中国から資金を引き上げる傾向が顕著になった」との見方を示した。
同商会の調査報告書は、「英国企業の楽観的な見通しは徐々に戻りつつある」としながらも、「グローバル・ビジネスにおいて中国の重要度を低下させる英国企業の傾向は、今まさに固まりつつある」と指摘。今回調査対象となった企業の半数以下が、中国ビジネスの優先度を「中程度」あるいは「低い」と回答する一方、「高い」は40%にとどまり、「高い」が59%だった21~22年度期と異なる様相を示したという。
同商会は、「日ごとに懸念が高まる景気低迷と投資環境減退に対応するため、来年は中国政府にとって『重要な年』になると会員企業は見ている」と述べた。フィッシャー会長も同様の見方を示しており、「何を言うかが問題ではない。24年に行動を起こす必要があり、さもなければ経済は深刻な問題に直面するだろう」と指摘した。フィッシャー会長は、非公式の数字と断ったうえで、「中国に在住する英国人は、新型コロナ発生前の3万5000人から現在は1万6000人に減少したと聞いている。多くの企業はさまざまなレベルで外国人駐在員を現地スタッフに切り替えている」との現状を語った。(翻訳・編集/榊原)
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